暁 〜小説投稿サイト〜
メスデカ
奈落の入り口
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しい」
「どうしてですか?」
「僕の務める週刊文豪で統計が出てるんだ、親が子供に借金があることを隠していた場合で、その借金が子供にバレた時」

 男が焦らして凛の顔に自分の顔を近づける。
「自殺する可能性が高いのさ」
「ゴクッ」凛は生唾を飲み込む、言葉の意味も怖かったが何より男がわざわざ顔を近づけるという演出が何やら黙っておかなければならないと思わされた。

「凛君、僕はね、君のお母さんを買っているんだ」
「えっ?か、買っている?」
「ああ、変な意味じゃないよ、その、能力というか、東京にとって君のお母さんは必要な人なんだ」

 凛は男の言葉に嬉しくなった、母の刑事としてのがんばりが認められたのだ。
「お母さんの借金返済を手伝う気がないかい?」
「でも中学生のアルバイトは……」

「バレたら学校やお母さんにも迷惑がかかる、でも絶対にバレないバイトがあるんだ」
「どんなバイトですか?」
「君もお母さんのような写真を撮るのさ」

「写真?」
「そう、お母さんは借金を返すために写真を撮ったりする契約をしてるんだ、それがさっきの写真だ、君も写真を取ればお母さんの借金を早く返せる」

「でもそれだとおかあ……母に知られてしまうのでは?」
「大丈夫、それはない、身バレはしないよ、この写真は極々一部の会員しか見ることができない、そして会員が他言した場合その会員は多額の違約金を払わなければならない、だから絶対に身バレすることがないんだよ」

 凛は顔が紅潮している、迷い悩んでいるのだ、しかし母親思いの凛が断る筈がなかった。
「分かりました、僕もその写真を撮ってもらって母の借金返済に協力します」

「うん、君ならきっと分かってくれると思ったよ」
 そう言って男はカバンを「ガサゴソ」とする。
「じゃ、これにサインしてくれる」
 言われた通りにサインをする。
「控えは僕が預かっておくから、お母さんに見付かるといけないからね」

「プルルルー」
 家の電話が鳴る。
「はいもしもし、ああ、お母さん、うん、今日は魚が食べたい、うん、うん、じゃ、待ってるよ」
「カチャッ」と電話を切り、会話を聞かれたことに恥ずかしさを覚えたのか恥ずかしそうに坂田を見る、また唇を口に入れ鼻の穴を縦に伸ばす。

 坂田の逸物がテントを張る。
「お母さんが帰ってくるんだね、取りあえず何枚か写真を撮ろうか?」
「坂田さんは週刊誌の方ですよね?」
「うん、そうだよ、でも借金返済の写真を撮る役目は僕なんだ、ソフトオンデマンコリア直々のご指名でね」

 凛はアダルトビデオを見たことがない、ソフトオンデマンコリアも知るはずもなかった、最も知っていたところで坂田は言い訳を用意していた、今やソフトオンデマンコリアはアダルトビデオだけではな
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