永遠の行軍
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めるのも勇気だ」
イスタロフは試合の終了を問いかけるが、シロンは納得しなかった。
「お前が、降伏しろ」
シロンが言うと地面から術式が発動し、イスタロフの周りを鋼鉄の壁が前後左右へと出現して閉じ込めた。
「おお、中々なの仕込みっぷりに貫禄した。だが上が空いているぞ、イスタロフ、上は抜けぬと思われたか。」
壁に囲まれていてイスタロフの表情を伺うことはできないが、喋りから余裕を感じる。
「あやつめ、楽しんでやがるな」
と2.5m位のスキンヘッドに肩から白いゾウの牙のようなものを垂らし、背中に毛皮を羽織り和服を着こんだ大男が話しかけてきた。
「これは我峰さん、いつ戻られて」
架が驚き、声を大人しくするこの男…我峰(がほう)。
架の質問に眼を睨むような威圧感を出して答えた。
「雷突の稲光りが見えた頃にきた。でなにやってるし、お前もいる。」
我峰から聞かれた質問に、架が答え様としたら少し離れたところにいた馮今(ひょうきん)と言う男が答えた。
馮今(ひょうきん)。
後々に説明してもらったが、蛮獣のようなお面を被り鎧を身に付けていている。華鳳の将軍で、イスタロフと出会いギルドに加入。
ギルドの順として、イスタロフ、我峰、馮今の順になっている。
「上は、お前を倒すためにあるのさ」
シロンの言葉の後に、イスタロフ遥か頭上に鋼鉄の板が出現。猛スピードで急降下してきた。
「おぉこれでわしを」
イスタロフは剣で落ちてくる板を両断した。
「なめてはこまる」
イスタロフが言い終えた瞬間、イスタロフに大きな衝撃が襲った。
「ぐぅぅう、なんじゃ一体」
牛馬にしがみつきながら言う。
「空気圧。板は斬られるとわかっているがそんなのただの布石。本当は板の上に大量の空気を溜めるのさ、あとは板の出現位置に止めておいた空気を下に抑え込む」
シロンは差し伸べている右腕から、決めた顔をして言うが、鋼鉄の板が砕け鉄鎧をも砕き、シロンを弾き飛ばした。
「ぐはぁぁぁ」
雷突である。
「楽しい試合であったが、我峰が来たのでやめた。雷突で弾き飛ばされ、放電を浴びた。起き上がれまい。ここまでだ」
とイスタロフは、みんなのいるとこに移動した。
その後、架が終了の合図をし、試合は終了した。
イスタロフ。
日焼けした暗い肌、黒い髪、革の鎧にマントに剣。そして雷の牛馬。
この男、強い。
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