アバの賊
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た後、サッと少し地面が擦る音をさせてながらうっすらと物影が写ったかのように。
村の中心の方に行くとそこには一本の木を中心に3層位ある建物がいくつか建っており、中腹部分には大きなホール状の建物がありその上にはまた小さな建物があった。
どうやら村役場や村長関係の建物であった。
「ここもなんかボロボロだね」
「まぁここまで来るにも村中のこうような形をした、いろいろな建物を見てきたがほとんど荒らされていて、ここだけ平気って訳にはいかねえよ。」
「とにかく行ってみよう、村の中で一番大きなところだ。何か情報があるはずだ。」
と3人はその大きなツリーハウスへと向かって行った。この大きなツリーハウスのは他のとは違い塔のような作りで大樹の周りを建物が囲むように作られている。
ので当然3人は1階の入口から中へと入って行く。
「なによ、これ」
中に入った3人は中の荒らされている惨状を見て驚いた。言葉が出なかったがハルが最初に一声を出した。
「俺にもなんとも」
とシロンが言葉を返すが、返答にも困っていた。
大きなツリーハウスの塔の1階は大樹を中心にカーブの掛かったカウンターテーブルが並べられて4分の1は資料などの物置になった、ホールセンター式の旅人の休息や依頼などを受ける換金所らしい。
だがその跡形もなく長椅子は壊されたり、クッションの綿が外に飛び散っているほどにぐちゃぐちゃになり、床は泥や木の葉やモンスターの足跡で汚され、壁は泥が跳ね返ったかのように飛び散り、壁紙はボロボロに。
資料の物置場として確保されていたスペースは、仕切り壁事壊されており中の書類は見るも無残なものに、また換金所ならではの通信用コンピューターや公衆電話は粉々に破壊されていた。
「どうや、ここもオーガオールの1件で被害にあったのだな」
とシロンが水を吸った書類を掴み上げながら言う。
「そうね・・・ここまで荒れていると」
とハルは片腕を掴みながら小声で。
「・・・まだ上にも階が何層かある行ってみるか」
とダルフは上に続く階段を指さした。
「そうだな」
と二人は階段を見る。
そうして3人は上の階へと階段を登っていく、2階、3階、4階、5階へと登ていく。2階、3階は1階ほど荒らされている訳ではないが椅子が倒されたり壁に傷があるなどといいものではない。
さらに上へと4階、5階、6階、7階へと登っているがまだこの村に来て人影を見かけてない。8階位の階層を登っていくと他のツリーハウスと繋がる渡り廊下のある大広間のテラスに出た。
外を眺めるとどうやら地上から一番近い木の枝の上に来たようで、さらに下を覗くと、地面がかなり遠くに感じ下で転がっている木箱が落下防止用の手すりの上に落ちていた葉っぱ位にしかなかった
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