プロローグ
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もいつもの事だ、時期に腹でも空かせて戻ってくるさ」
「確かにね」
と亭主とセラは、後片付けと夜の準備など店の事をしだした。
「あーくそ、ホントに今日どいつもこいつのムカつくぜ。ラームと言いあの男と言い、さらには亭主やセラまでバカにするのだからな。くそ。」
それほどまでに、ジットの心は揺らいでいた。大きな夢を野望を語ったら笑われ、怒られ、バカにされる。少年の心を追い込むには充分だった。そして、近くにあった大きな石を思いっきり投げた。その石は気持ちいい程に放物線を描きずっと前から置いてあったバケツに当たった。バケツは石の当たった側とは反対側に倒れ、そして通りがかった人に落ちた。中には長い間放置されて溜まっていた分の汚れと廃水もぶちまけられた。
バシャッア
「うぅぅ、くそ。一体誰だ、俺にこんなことをしたヤツは。」
「うげ、やべぇ。しかし、どっかで聞いたことのある声だな。誰だっけ。」
ジットは少し考えたが、諦めすぐさまに立ち去ろうとし、塀の脇の小道を抜けて行った。「ぜぇぜぇ、もうすぐ抜ける。」小道を抜けた瞬間に、誰かに押され横に吹っ飛ばされた。
「ぐぁあ、くそ。一体誰だ。」
それは、背丈は170ぐらいの細身、腰には長銃を備え付けていた軍服の人だ。
「ボス、先回りして出てきたネズミがこいつです。」
その軍服の人の言った先には、何とも見慣れた光景のあの男、ラームがいた。そしてジットは、バケツを被った男がラームであることに気づいた。
「よーお、ジット。てめぇこの俺に何て事をしてくれるんだ。よっぽど死にたがりなもんだな。」
「ふん、知るかボケ。お前が悪いだろ、大口叩くわりには、バケツを避けられずに水を被るはめになるのだから、どんくさいなぁ」
ジットは起き上がり、ラームにたてつくように言い返した。
「なんだとこのガキ」
ラームはキレた。それもすごく日々の尋常な程とは遠く。何故なら、これから本隊に合流する予定でいたのだが、それをジットに汚されたのだ、無理もない。その怒っている隙にジットは木の棒を持ちラームの頭上にめがけて降り下ろした。しかしそれを軍服の人が長銃で受け止め振り払った。ジットは後ろ向き飛ばされたが、片膝を着きながらで着地した。ふーと息を吐き次の一手へと出ようとしたとき、ラームに顔面パンチをもらいながらうしろに倒れた。
「うぅぅ、くそ、俺をバカにするな。」
四つ這いになりながら叫び、ラームに突進していた、しかしラームも突進に合わせて拳を打ち返す、しかし今回は吹っ飛ばされず耐えて次の一発は当て様としているが、ことごとくラームにかわされお返しのパンチをもらうはめであった。あげくのはてにはむなぐらを、捕まれ持ち上げられた。
「くそくらいにムカつくガキだ。こ
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