暁 〜小説投稿サイト〜
メスデカ
美少年剣士
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に警察手帳を見せながら
「警視庁捜査0課の姫川です、お話をお伺いしたいのですが」

 テーブルを挟みお互いソファーに座る。
「またですか、10年前もこの前も同じことを聞かれましたよ」
 若い男だ、ウンザリと言ったふうだ。
「すみません、最後に浅井マキさんに会っているのが貴方なもので」

 結子はこの日は非番であったが個人で浅井姉妹の件を調べていた、警察は今はこの件を捜査していない。
 「ピンポーン」
「またかよ」
 男がインターホンを取る。

「えっ?捜査1課?」
 新しい客が入ってくる。
「おやおや、貴女も来ていましたか、捜査0課の姫川警部補」
「水谷警部、どうしてあなたが?」

 水谷右角(みずたに うかく)警視庁捜査1課、特命係。
 50代半ば、銀縁の眼鏡をかけ髪形はキッチリと七三、背はそれ程高くはなく痩せ形で小柄な部類だ。
 超人的な洞察力で数々の難事件を解決してきた敏腕刑事である。
「失礼」
 結子の隣に座る。

 結局この聞き込みでは有力な情報が得られなかった。
「どうして特命が?」
「貴女と一緒ですよ、個人で調べています、自殺とは思っていません」
 結子がジッと水谷を見る。

「自殺をするならもっと早くにしていると思われます、えげつない内容のアダルトビデオですからねぇ。
 姉妹ともにソフトオンデマンコリアとの契約が切れてから“自殺しています」
 結子を指さしながら水谷は得意げだ。

「契約でもめた為に殺された?」
 水谷をマジマジと見ながら小首をかしげる。
 水谷は一瞬見とれるが気を取り直して
「ソフトオンデマンコリアは殺人を揉み消すぐらいは動作のないことです」

 素っ裸で大鏡の前に立つ、中学3年生の男子とは思えない“きゃしゃ“な体だ、少女のようである。
 そして胸が出ている、オッパイだ、腰も艶めかしい女の腰だ。
 お臍はデベソである、プックリと丸いデベソがだらしなく出ていた。

 そんな木村凛を男と証明する男性器は皮が被っていた、包茎でそして小さかった、粗チン(そちん)である。
(どうして僕の体はこうなのだろう)
 この前の大会で痛感したことだが周りの少年は逞しく男として育って行っている。
 しかし自分の体は女として成長しているのだ。

 しかもやたらと体全体が敏感なのだ、散髪屋に行っても少し体に触れられるだけでビクンとしてしまうのだ、いつも散髪してもらう人に怪訝な顔で見られる、いや、怪訝な顔だと思っているのは凛だけで実際は欲望の眼差しで見られていたのだった。
(どうして?この胸、腰、お臍、どうして僕はこうなんだ!)
 自分の体を見れば見るほどに憂うつになってしまう。

「ピンポーン」
 チャイムが鳴る。
 服を着て玄関に向かう。

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