ペルソナ3
1875話
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入った俺達は、早速今日これからどう動くのかの相談に入る。
「まず、桐条はこのエントランスから俺達のフォローって事でいいんだよな?」
「うむ。そうする予定だ」
俺の言葉に桐条があっさりと頷く。
人数が足りなければ、桐条も戦力として数えるのだが……幸いと言うべきか、有里や順平といった2人が短期間で連続して入った事で、桐条達の戦力はかなり増えている。
もっとも、増えていると言っても、その戦力はあくまでもペルソナ使いとして覚醒したばかりの2人である以上、頼りきりに出来るかと言われれば、ちょっと難しいのも事実だろうが。
「で……ゆかりは桐条の護衛だな」
そう呟かれた俺の声に、ゆかりは若干不満そうな表情を浮かべながらも、文句は言わない。
有里の戦いに同行した時の実験で、シャドウがゆかりを見れば……正確には、ゆかりのシャドウの強さを感じると逃げてしまい、ろくに戦いが出来なかったのだから。
結局ゆかりをその場に残し、俺が他の面々を影のゲートで転移させてシャドウと戦う……といった手段で戦いをする事になったのだから。
その辺りの事情を説明すると、順平はゆかりに驚きの視線を向ける。
「ゆかりッチ、凄え……シャドウからも怖がられる女なのか」
「……それ、どういう意味かしら。よければ、もう少し詳しく聞かせてくれない?」
満面の笑みを浮かべつつ尋ねるゆかりに、順平は何度も首を横に振る。
「いやいやいや……何でもないって。さすがゆかりッチだなって思っただけだから。……うん? けど、アクセルはゆかりッチよりも強いんだろ? なのに、何でアクセルは大丈夫なんだ?」
ゆかりの追求を誤魔化すように告げる順平だったが、ふと俺の方を見てそう尋ねてくる。
「シャドウが感じているのは、あくまでもペルソナが持つ気配とか強さとか、そういうのなんだろうな。アルマーはペルソナ使いではないから、シャドウがアルマーを見つけても逃げ出すという事はない。……おまけに、他にも厄介な奴に好かれているみたいだしな」
真田が面白そうな笑みを浮かべつつ、俺にそう言ってくる。
面白そうな奴というところで、真田が何について言っているのかが理解出来た。
それはつまり、死神の事だろう。
「言っておくが、死神と出会ったら即座に逃げろよ。お前達だと、例えゆかりであっても戦おうなんて事は考えないようにな。出会ってから即座に逃げ出せば、命は助かる……かもな。運が良ければだが」
それは冗談でも何でもなく、実際に何度か死神と戦っている俺の純粋な経験からの言葉だ。
現在ペルソナ使いの中でも最強――あくまでも俺の知ってるペルソナ使いだが――のゆかりであっても、死神と戦おうものなら数秒持ちこたえられれば運がいいといったところだろうし。
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