ペルソナ3
1875話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
……桐条の場合は、バックアップする必要がある。
それにもし桐条が戦闘に参加している場合には、やっぱり自分が戦闘をしてペルソナを召喚するという行為をしているが故に、どうしても周囲に対する認識は甘くなってしまう。
そういう点で、一切戦闘に参加しないという荒垣はかなり特異な人材であるのは間違いない。
その辺りの話を説明すると、順平も多少は納得したのか頷きを返してくる。
戦闘に参加しないということで、順平の中にある英雄願望を刺激したのか?
ともあれ、そんな感じで話をしていると、やがて12時になり……影時間となる。
いつものように、世界そのものが異世界になったかのような、そんな感じ。
そうした中、俺達はいつものようにタルタロスに挑む準備を整えていた。
……唯一、順平だけは、緊張からか身体を震わせている。
まぁ、初めてタルタロスに挑むのだから、その辺りはしょうがないのだろう。
本人は足の震えを武者震いだと言っていたが……それを素直に信じる者は、この場にはいなかった。
「……うおおおおおおおおおおおっ、こ、これがタルタロスっすか!?」
影のゲートで転移してきた場所にあるタルタロスを見て、順平が大声で叫ぶ。
つい先程まで、影に沈んでいく感覚に悲鳴を上げていた人物とはとても思えない元気の良さだ。
良くも悪くも、この切り替えの早さが順平の特長といったところか。
「そうだ。そして……タルタロスが姿を現す場にいなかったので分からないだろうが、このタルタロスのある場所こそが月光館学園となる」
「……え? は? なぁっ!?」
桐条の言葉が完全に予想外だったのだろう。順平は数秒戸惑ったように声を上げた後、改めて目の前のタルタロスに視線を向ける。
「これが、月光館学園!?」
「そうだ。……もっとも、タルタロスになったからといって、月光館学園に何か悪影響がある訳ではないがな。その辺りは心配しなくてもいい」
そう告げる桐条だったが、そう言えば結局何でタルタロスの中にある宝箱に、現金……日本円が入っているのか、その辺りの謎はまだ解けてないんだよな。
いや、一応桐条が調べた結果では、学校の中に補完してある現金とか、そういうのが奪われている訳ではないのは確定らしいけど。
生徒が忘れていった財布の中に入っていた現金が、宝箱の中にあるとかいう可能性はまだ皆無って訳じゃないしな。
「さぁ、行くか。安心しろ。タルタロスに入ったからって、いきなりシャドウに襲われるとか、そんな事はないからな。1階はエントランスだ」
「べ、別にビビってる訳じゃねえし! ほら、さっさと行こうぜ!」
両手剣を手に、順平がタルタロスの中に入っていく。
そして、俺達も当然その後に続く。
エントランスに
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ