ONE PIECE
旧版2話(※連載中です)
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っくりな人間が大勢いるからだ。
動物に変身したり、どろどろに溶けてみたり、はたまたピカピカと光になってみたり。
私も大概だが、なんだこのびっくり人間コンテストと思った。
このびっくり人間をまとめて『悪魔の実の能力者』と総称している。
だから、私も対外的には『動物系幻獣種・ヒトヒトの実モデルヴァンパイア』を喰った吸血鬼人間ということにした。
チャチャゼロも能力の一部ということにしてある。
なんて便利な言葉だろう。
この世界もまた何かのアニメや漫画の世界なのだろうか。
いまとなっては分からない。
いやあ、本当に腕っぷしだけで海軍では昇進できるとは思ってもいなかったぜ。
まあ、おつるのように頭脳面でも評価されるから、ガープへの教育は無駄ではなかったようだが。
しかし、600年という時は、前世の記憶を摩耗させるのに十分すぎた。
いや、待て。ひとつなぎの大秘宝、ワンピース……何かひっかかる。
!! 思い出した!
「ワンピース!」
「どうしたんです、急に」
「あ、いや何でもないぞ、おつる。ははは」
女性ものの服の名前だ!
あーすっきりした。
この世界にはワンピースという名前の服はない。
紛らわしいからだろうな。
さすがに財宝の中身が服ということはないだろう。
……ないよね?
ロジャーのやつ、あれで冗談が好きだからな。
しかも笑えない類の。
必死こいて手に入れた財宝が女物の服だったら、海賊さん泣くぞ?
「ガープはまたどこかでサボっているんだろうよ」
「あいつ、書類仕事もできるくせに、なんでこんなにサボるんだか」
「……理由は気づいているんだろ?」
「……まあな」
おっと、思考の海に沈んでいる間にセンゴクとおつるの会話が進んでいた。
ガープがさぼる理由、か。
知勇兼備のガープがさぼるようになったのは、中将になってしばらく経ってからだ。
センゴクと共に切磋琢磨していたガープは大将になって当然の功績を上げていた。
が、あいつはその話を蹴った。
大将になったら現場に出ることが少なくなる。
そう言って、わざと書類仕事をさぼることで、評価を下げたのだ。
本当の理由を私は知っているが、言うまい。
「本当なら私ではなくエヴァンジェリンさんが大将になるべきだったのに」
「まだそれを言うか。センゴクのボウヤ」
ボウヤはやめてください、と顔をしかめるセンゴクをみやりながら、おつるも同じような顔をしているのをみた。
私が大将の器なんて過分な評価だ。それに――――
「私は『誇りある悪』だ。そもそも中将という階級も荷が重いのさ」
「……」
二人は黙り
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