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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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Determination;決意
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、そこじゃねぇだろう問題なのは!足場がないのは向こうも同じだ!いくら体幹が弱いとはいえ、そんな明確な弱点を王クラスが放置してるワケがねぇだろうが!!
聞いていた。
理解していたつもりだった。
だが改めて、先刻黒雪姫から説明された敵の三次元機動の凄まじさ、その片鱗が背筋を不気味に湿らせる。
ガン!と要塞の足元で何かが鳴った。
思わず眼をやると、爆散したロータスの腕剣と思しき大き目の破片が真っ白なタイル張りの校庭に突き刺さっていた。艶やかだったその表面は幾多の傷にくすみ、青白い地面に黒々とした影を描き出す。
「メ??ム??メ?芭ヤ????膠」
理解不能な言語。だが、その真意は伝わらずとも、その口元からどうしても拭い去れない三日月が何となく傲岸不遜なものだと伝えていた。
「チッ!おい、ロータス!起きろ、聞こえてんのか!!起きねぇとまとめてブッとばすぞゴラァ!!」
半ば本気の怒気とともに、ニコは腕部に接続したコントロールツールで手足のようにインビンシブルに指示を出す。途端、ガォン!という音とともに要塞の各所が唸りを上げる。だが、その中に明らかな異音が混じっていることにニコは気が付いた。
眉を顰め、視線だけ動かしてコックピットの切り取られた世界から強化外装の各所を素早くチェックする。すると、己の半透過アーマーの色と同じ紅色の装甲版に隠された駆動部に細かく突き刺さった怜悧な輝きが辛うじて見えた。
月のない夜の色。
その色に嫌な予感が背筋を駆け抜け、
「――――ッまさか、ロータスの砕けた破片か!?あの一瞬でそこまで!?」
幸いにも、投擲された破片の数は少なく、大事な油圧系も傷つけてはいない。しかし、空中でのあの交錯一回で、挟撃した両者それぞれにきっちり反撃を加えたとなると、いよいよもって桁が違う。まるでこの加速世界におていもなお加速しているような判断力と状況即応力だ。
思わず生唾を呑み込む。
ことここに至り、明確な怯えが顔を覗かせたのをはっきりと自覚でき、少女は唇を噛みしめる。
自分が他の王達と違うのはここだ。圧倒的な経験値不足を言い訳に、いつも勝手な劣等感を生み出して自分自身を悪循環の渦に落とし込む。この大きな要塞は、外部を拒むハリネズミの針だ。潜在的に自分は、自分より小さくて弱い者をいたぶって満足しているだけ。黒雪姫のようなハングリー精神はまるで持っていない。
その怯えが届いたかどうかは分からない。
だが、こちらに向かってゆっくりと歩を進める少年の向こう――――大気を焼き焦がさんばかりの心意の揺らぎを放ちながら、剣鬼がゆっくりと立ち上がる。
「ロータス!」
「……ォオ…オ!オーバー……イブ……ード、レ……ド……!」
囁くように発音されたこ
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