暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1874話
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
う方に直接行ってみればいいだろう。

「助かった。じゃあな」
「え? あ、お、おう」

 短く言葉を交わし、不良をその場に残して荒垣が向かった方へと歩き出す。
 歩き出してから数分……建物の陰となり、裏通りからも見えにくい場所に、目的の人物を見つける。
 そして荒垣の近くには、先程の不良が口にしたように眼鏡を掛けた男の姿があった。

「ほな、また用事が出来たら呼んでくれや」
「……ああ、分かっている」

 どうやら既に用件とやらは終わっていたらしい。
 もう少し早く来ればよかったな。
 そんな風に思いながら、俺は2人の方に近づいてく。
 特に気配を隠したり、足音を消したりといったこともしていなかっただけあり、向こうはすぐにこちらに気が付いた。

「誰や」

 眼鏡の男が、俺を見て鋭く告げてくる。
 ……へぇ。眼鏡の男は荒事に慣れているような感じだな。

「っ!? ま、待て。俺の知り合いだ」
「……そか」

 荒垣が俺の姿に気が付き、眼鏡の男の殺気だった雰囲気が静まる。

「アルマー、どうしたんだ?」
「どうしたも何も、電話をしても出なかったから、ちょっと様子を見に来ただけだ。……今日は行くぞ」

 どこに、と言わなくても、荒垣は俺の言いたい事は分かっている筈だ。
 ……だが、荒垣は俺を見て首を横に振る。

「悪いが、今日はちょっと用事があってな。お前にはつきあえねえ」
「用事?」

 タルタロスに挑むのは、当然影時間だ。
 であれば、用事とかがあっても、どうしようもないと思うのだが……

「あんさんも色々あるようやし、ワイはこのまま行くわ。またな」
「ああ」

 眼鏡の男は俺を一瞥すると、そのまま俺とは反対の方向に向かって去っていく。
 なるほど、向こうからも出入り出来るようになってるのか。
 そんな風に思いながら、俺は荒垣に視線を向けるのだった。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ