ペルソナ3
1874話
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う方に直接行ってみればいいだろう。
「助かった。じゃあな」
「え? あ、お、おう」
短く言葉を交わし、不良をその場に残して荒垣が向かった方へと歩き出す。
歩き出してから数分……建物の陰となり、裏通りからも見えにくい場所に、目的の人物を見つける。
そして荒垣の近くには、先程の不良が口にしたように眼鏡を掛けた男の姿があった。
「ほな、また用事が出来たら呼んでくれや」
「……ああ、分かっている」
どうやら既に用件とやらは終わっていたらしい。
もう少し早く来ればよかったな。
そんな風に思いながら、俺は2人の方に近づいてく。
特に気配を隠したり、足音を消したりといったこともしていなかっただけあり、向こうはすぐにこちらに気が付いた。
「誰や」
眼鏡の男が、俺を見て鋭く告げてくる。
……へぇ。眼鏡の男は荒事に慣れているような感じだな。
「っ!? ま、待て。俺の知り合いだ」
「……そか」
荒垣が俺の姿に気が付き、眼鏡の男の殺気だった雰囲気が静まる。
「アルマー、どうしたんだ?」
「どうしたも何も、電話をしても出なかったから、ちょっと様子を見に来ただけだ。……今日は行くぞ」
どこに、と言わなくても、荒垣は俺の言いたい事は分かっている筈だ。
……だが、荒垣は俺を見て首を横に振る。
「悪いが、今日はちょっと用事があってな。お前にはつきあえねえ」
「用事?」
タルタロスに挑むのは、当然影時間だ。
であれば、用事とかがあっても、どうしようもないと思うのだが……
「あんさんも色々あるようやし、ワイはこのまま行くわ。またな」
「ああ」
眼鏡の男は俺を一瞥すると、そのまま俺とは反対の方向に向かって去っていく。
なるほど、向こうからも出入り出来るようになってるのか。
そんな風に思いながら、俺は荒垣に視線を向けるのだった。
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