ペルソナ3
1874話
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までに連絡が取れないと面倒だからな」
もっとも、そう言ったところで……実際には荒垣が戦うといったことはないのだから、戦力的には問題ないとも言える。
だが、冷静に意見を口に出来る荒垣は、俺達のパーティにとっては結構重要な存在でもある。
元々荒垣と一緒に行動していた桐条も、それが分かっているからこそ、俺の言葉に素直に頷いたのだろう。
「分かった。荒垣がいれば、こちらとしても助かる。ただ……問題は起こしてくれるなよ?」
どこか悪戯っぽい笑みを浮かべつつ告げてくる桐条に、小さく頷きを返してから俺は影のゲートを展開して、そこに沈んでいく。
「……え? ちょっ、おい! アクセル?!」
何だか順平の驚愕した声がしてたが、取りあえずそれはスルーしておこう。
あ、でも順平が影のゲートを見たのは初めてなんだから、そんなにおかしな事ではない、のか?
まぁ、恐らく誰かが説明してくれるだろうから、その誰かさんに任せておくとしよう。
ともあれ、そんな訳で俺はポートアイランド駅の近くに姿を現す。
春ではあっても、既に午後7時すぎだ。
当然のように空は暗くなっているが、ポートアイランド駅前には街灯やらまだ開いている店やらが幾つもあるので、明かりに困る事はない。
そうして建物の陰から出てくると、不良が集まっている駅の裏側に向かう。
途中で何人かの不良が俺に絡もうとしている様子を見せていたが、幸いな事に俺を知っている者はそれなりにいるので、無謀な奴を止めてくれていた。
そんなやり取りを見ながら……何となく目に付いた不良に近づいていく。
その不良は以前俺と揉めた事がある不良なのだろう。
無言で俺が近づいてくるのを見ると、緊張した様子で待ち受けていた。
自分から俺に絡むような事はしないが、俺が近づいてくるのを見て逃げるのはプライドが許さないといったところか。
……意外に立派なところがあるんだな。
「荒垣は今日来ているか、知らないか?」
「え? は? 荒垣? ……あ、ああ。ちょっと前に見たけど……」
俺が喧嘩を売ると思っていたのか、予想外の言葉に不良は少し焦った様子でそう答えてくる。
やはり荒垣はここに来ていたらしい。
まぁ、ここが荒垣のホームグラウンドだしな。
「どこにいるか分かるか?」
「あー……そう言えば眼鏡を掛けた関西弁を喋ってた奴と、向こうの方に向かって歩いて行ったな」
「……関西弁?」
その言葉に、少し疑問を抱く。
勿論ここに関西弁を喋る奴がいても、おかしくはない。だが……何か微妙に違和感がある。
まぁ、違和感があったら、直接話して確認してみればいいだけか。
そう判断し、不良に小さく声を掛けると、そのまま荒垣が関西弁の男と一緒に歩いていったとい
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