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転生とらぶる
ペルソナ3
1874話
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可能性が高い……と、そう思うのは俺の気のせいか?
 何だか今日の順平を見ている辺り、それは決して間違いじゃないような気がするんだが。

「言っておくが、アルマーは全然本気を出していないぞ」

 俺達の様子を見ていた真田が、短くそう呟く。
 いや、実際それは間違っていないんだが、落ち込んでいる順平にそう言うのもどうかと思う。

「もう1回……もう1回だ」
「止めておけって。影時間になったらタルタロスに行くんだろ? その前に怪我をしたり、体力を使い果たしたりしたらどうするんだよ」
「ぐっ、そ、それは! ……分かったよ」

 まだ完全に納得した様子ではなかったが、それでも順平は俺の言葉に不承不承頷く。
 実際、体力勝負という事であれば特に何か鍛えていた訳でもない順平に勝ち目はない。
 いや、多少鍛えていたところで、俺にどうにか出来る筈もないのは間違いないだろう。
 であれば、ここで無意味に体力の消耗をさせないようにするのが最善の選択肢で間違いない筈だ。

「取りあえず今はそのくらいでも、タルタロスの中で実戦を繰り返し続ければそのうち嫌でも腕は上がっていく。ゆかりとかもそうだったしな」
「……そこで私を数に入れるのは、止めて欲しいんだけど」

 若干不満そうに言ってくるゆかりだったが、実際にゆかりは戦闘の素人だったにも関わらず、今では俺が知る限り最強のペルソナ使いと言ってもいい。
 弓道部として磨いてきた腕もより一層洗練され、弓道部の中で最強の人物と言ってもいいらしいし。
 その辺りの事情を考えれば、ここでゆかりの名前を上げる事は決して間違ってはいない筈だ。
 勿論、ゆかりは自分がそこまで強くなるのを望んでいる訳ではないというのは、俺にも十分に理解出来るのだが。

「さて、順平が終わったのなら、次は俺だな」

 そう言いながら、真田が1歩前に出る。
 なるほど、何で真田がここにいるのかは分からなかったが、それが目的だったのか。
 ん? 順平?
 真田は順平と会ったのは昨日だった筈だよな?
 なのに、もう名前で呼んでいるのか。
 まぁ、自分が助けた後輩だと考えれば、そこまでおかしな話ではないのかもしれないが。
 ともあれ、こうして待っていた以上、付き合うのもしょうがないか。
 真田がいたおかげで、順平が妙な風に暴走しなかったという可能性は十分にあるし。

「分かった。けど、今日もタルタロスに行くんだろ? なら、あまりここで体力を消耗させたりはするなよ」
「分かってる。行くぞ!」

 その言葉と共に、一気にこっちとの距離を縮めてくる真田。
 始め、とか。そういう掛け声もなしで行われたその模擬戦は、当然のように真田の負けで終わった。
 いやまぁ、真田も本気でやるって訳じゃなく、身体を動かした
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