116部分:TURN11 エイリス女王その十
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が」
セーラは曇った顔で母と妹に話した。
「抜本的な改革を考えていました」
「貴族達の権益を大幅に縮小するね」
「その権限もです」
それを考えていたというのだ。
「アンドロメダで見てきましたから」
「ああ、あの叛乱ね」
セーラが即位してすぐにだ。エイリスの植民地の一つアンドロメダ星域で叛乱が起こったのだ。セーラはその叛乱を自ら出陣して鎮圧した。そしてそこで見たのである。
「植民地にいる貴族達の横暴は目に余ります」
「ええ、私の頃はまだずっとましだったけれど」
「それでもです」
どうだったかというのだ。
「今の腐敗は酷いものです」
「それでセーラちゃん叛乱は鎮圧したけれど処罰は寛大だったのね」
これは基本的に心優しいセーラの性格も影響している。
「それでなのね」
「はい、叛乱を起こした者達に問題はありません」
そのだ。植民地の者達にはというのだ。
「問題はです」
「そうね。貴族達にこそ問題があるのよ」
「私もそれを知りました。何とかしなければ」
セーラは深刻な顔で述べる。
「エイリスの屋台骨が揺らぎます」
「この戦争が終わっても」
「何か大変そうだね」
三人でだ。戦後のことも考えていた。エイリスは今斜陽の入り口にいた。しかしこのことはセーラ達は何とか挽回しようとしていた。その為に必死に戦っているのだ。
TURN11 完
2012・3・14
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