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ヘタリア大帝国
110部分:TURN11 エイリス女王その四
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TURN11 エイリス女王その四

「そうしますので」
「仕方ないな。しかしな」
 イギリスはここで話題を変えてきた。今度の話題は。
「ドクツの船だけれどな」
「あの戦艦や巡洋艦ですね」
「凄い射程らしいな」
「はい、速度もです」
「相当高性能だな」
 イギリスは深刻な顔でセーラに述べた。
「何世代も先をいってるみたいだな」
「質では我が軍の艦艇を凌駕しているでしょう」
 セーラもこのことは否定しない。
 しかしだ。彼女は同時にこうも言った。
「しかし数はです」
「そっちはこっちの方がずっと上だな」
「我々は数で挑みます」
「そうだよな。数で押すしかないな」
「北欧には六個ですが」
「本国艦隊はな」
「総動員をかけます」
 セーラは強い声で言った。
「予備役の将兵、それにです」
「艦艇もか」
「それもですね」
「はい、動員します」
 セーラは強い声でイギリスの兄妹に話す。
「そして何としてもドクツをです」
「勝たないとな。ロンドンを陥落させられたらな」
「終わりですから」
 セーラはイギリスにまた述べた。
「だから絶対にです」
「ああ、勝とうな」
「何があろうとも」
「無論植民地の戦力もロンドンに集めます」
 それも行うというのだ。
「戦力は集められるだけ集めます」
「それはいいのですが」
 ここでだ。イギリス妹がセーラにこう言ってきた。
「植民地も不穏な場所が多いです」
「というか最近何処もやばいよな」
 イギリスも言う。
「何か今にも叛乱が起きそうな感じだよな」
「特に東南アジア、そしてインドです」
 イギリス妹が挙げるのはこの二つの地域だった。
「インドネシア、マレーシア、ベトナムと」
「静かなのはオーストラリアにニュージーランドか」
「トンガも静かではあります」 
 オセアニアはまだ大丈夫だというのだ。しかしだった。
 東南アジアは不穏な空気が漂っているという。そしてだった。
 イギリス妹は特にだった。この地域を挙げるのだった。
「インドです」
「あの地域ですね」
「インドは今にも大規模な独立運動が起こってもおかしくないです」
「本来なら艦隊を幾つか送りたいのですが」
 セーラの顔が曇る。深刻なものがさらに深くなっている。
「しかしそれはです」
「できませんね。本国の状況が状況ですから」
「若しインドを失えばです」
 どうなるか。イギリス妹はこのことも話した。
「我が国の経済力は間違いなく三分の一はなくなります」
「そうですね。そこまで」
 エイリスはそこまでインドに依存しているのだ。インドの通称は女王陛下の宝石箱である。インドだけでアフリカ、東南アジア全域を合わせただけの富があるのだ。
 若しそれを失えばどうなるのか。セ
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