EX回:第16話(改2)<諜報活動>
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に微笑んだ。
「いや、通信が傍受されても友軍だから多少は大丈夫。ただ不慣れな外地で電波の発信は控えるべきかと」
「でも」
意外に寛代が食い下がってきた。
「寛代のはステルスモードだから」
「ステルス?」
何だ? そりゃ。
(極秘通信の種類だということは分かるが)
初めて聞く言葉だった。
すると日向はニコニコして返す。
「分かるよ寛代ちゃん。それを持っているのは美保では貴女と祥高さんくらいだ……あとは大和型の艦娘だけだね」
(私の気持を悟ったような説明調の台詞だな)
私をチラッと見た彼女は一呼吸置いた。
「まだこのブルネイに、どんな艦娘がいるか分からない。だから特殊無線でも油断は出来ない」
(さすがだ日向。お前の沈着冷静ぶりが心強い)
彼女は少し視線を落として自分の腕を軽く撫でて言った。
「言って貰えば私の瑞雲という手もあったけど」
「あ……」
思わず妖精の『ハル』を思い出した。正直、あの妖精とは、あまり相性は良くないが能力は高い。
そこまで聞いて私は頭を下げた。
「そうだな、ちょっと早まった」
「……」
物静かな彼女だが『もっと私を認めてくれ』と言う主張を感じた。
言い訳になるが駆逐艦娘は割と使いやすい。しかし重巡さらに戦艦級になるとホイホイと使う気になれない。いろんな意味で抵抗感が出てくるんだ。
そうは言っても私は指揮官だ。
(複雑な感情を持つ艦娘でも一人ひとりの能力を十分に活用せねば責務怠慢だな)
つくづく反省した。
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