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マイ「艦これ」「みほ3ん」
EX回:第16話(改2)<諜報活動>
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仕方ないか)
情報収集のためだ。どうせ彼女は出歩くだろうとは思っていたが。

(でも、よりによって相手(ブルネイ)の工廠に入り込むなんて)
そりゃ大胆過ぎる。友軍といえども、それはチョッと拙いだろう。

(まさか技術将校でありながら本当に諜報活動しているのか?)
「……ったく、何考えているんだ? あの参謀」

思わず寛代に向かって呟いてしまった。当然、彼女は無表情のまま。だからボヤくには都合が良かったのだが。

 日向には私の呟きに突っ込まれるかと思った。だが、だいぶ場慣れした美保の艦娘たちが大声で話したり出歩いたりしているのでBarは、とても騒がしくなっていた。これなら、そこそこ機密事項を話しても分からないだろう。

 カウンターを見ると提督は、うちの夕立の「提督さん、お肉食べたい」という自分勝手なリクエストにも丁寧に応えているようだ。申し訳ないな。

「しかし」
私は腕を組んだ。

「参謀たち、まさかヤマシイことは、していないよな?」
また黙っている寛代にボヤいた。

すると意外にも彼女がボソッと応えた。
「大丈夫、してない」

「え! ……あぁ、そうなのか?」
私は驚くと同時に苦笑した。

「はは……ま、そうだよな」
曲りなりにも帝国海軍だ。

私はグラスの残りを飲み干すと、まだこちらをジッと見ている寛代に言い訳のように応えた。
「軍令部付きの参謀だ。人の道に外れるようなことはしないだろう」

すると急に何度も頷く彼女……変な奴。

 しかし、こんなに歓迎されている陰で私たちは一体、何やってンだろう? 良心が痛む。

「参謀は何しているのか知らないが、大丈夫なのか?」
思わず、また寛代に呟いた。

「悪いことをしていなくても他所の鎮守府で下手に彷徨(うろつ)いたら疑われるぞ」
「……」
今度の彼女は無言。

私は続ける。
「せっかく提督と良い関係が築けているのに……最悪、ぶち壊しだ」

「そうだね」
また前向きな反応をする寛代。この子の反応にちょっと驚く。

(へぇ寛代って意外にシッカリしているかも知れないな)
まさかとは思うが……ふっと祥高さんに似たものを感じた。

 しかし何か間違いでもあって未来の地で憲兵さんに捕まるのは勘弁して欲しい。私は不安を紛らわせるように目の前のグラスを一気に飲み干した。

「司令」
思い出したように今度は日向が口を開いた。

「どうした?」
私が顔を向けると彼女は少し周りを気にするように声のトーンを下げて言った。

「この場で寛代ちゃんに通信をさせたのは拙かったかも知れない」
「え? でも……」
私は少し焦った。その言葉に寛代も不安そうな顔をしていた。

それを見た日向は私たちを安心させるよう
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