第2章
戦闘校舎のフェニックス
第20話 決戦、始まります!
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あれではもう戦闘はできないだろう。
ちなみにイッセーは技が決まったことに悦に浸っていたため、『兵士たちの非難の声はまったく耳に入っていなかった。
『・・・・・・見損ないました』
塔城の容赦のない非難。さすがに仲間の塔城の声は来るものがあったのか、イッセーもバツの悪い顔をしていた。
そんな塔城のほうも相手の『戦車』を倒していた。
これにより、体育館は部長たちが手に入れた。
だが、その矢先にイッセーと塔城は部長の指示で体育館から立ち去った。
『逃げる気!? まだ勝負は着いていないわ!?』
『重要拠点を捨てるつもりか!?』
そんな二人の行動にライザーの眷属たちは驚愕していた。当然だろう。体育館は旧校舎と新校舎を繋ぐチェスでいうところの『センター』、つまり相手が言うように重要拠点なわけだが、二人は情況が有利とはいえ、決着が着いていないにも関わらず、体育館から退いた。一見、二人が重要拠点を捨てたように見える。
そして、二人が体育館から出て少し離れた刹那──。
カッ!
体育館に閃光が走る。
ドォォォォォオオオオオオンッッ!
そして体育館が雷によって轟音をたてて跡形もなく消し飛んだ。
『撃破』
そんな跡形もなく消失した体育館の近くに副部長が悪魔の翼を広げて空に浮いていた。いまの雷は副部長が放った雷撃だったのだ。
『ライザーさまの「兵士」三名、「戦車」一名、戦闘不能』
その後、グレイフィアさんのライザーの眷属たちのリタイアのアナウンスが聞こえてきた。
「部長も大胆な作戦を立てたもんだ」
体育館が重要拠点であるということは、両チームともそこを押さえようと人数を集める。そう、人数が集まるのだ。だからこそ、部長は重要拠点をあえて囮にし、大技で一網打尽にしたのだ。これが部長の立てた作戦。別働隊の対処法といい、初めてとは思えないゲーム運びだった。
とはいえ、これでライザーのほうもおそらく、部長に対して本気を出すようになるだろう。
ゲームはまだ序盤。ここからが本当の戦いとなるのだった。
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