108部分:TURN11 エイリス女王その二
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TURN11 エイリス女王その二
「それで自ら艦隊を率いると仰っているそうです」
「それは大変ですね。ですが」
ここでだ。セーラは言った。やはり心に剣を持って。
「私もまた、です」
「自ら前線に立たれますか」
「女王陛下も」
「我がエイリス帝国の主の務めです」
セーラは毅然としてだ。騎士提督達に答えた。
「自ら軍を率いそのうえで敵を倒す」
「その伝統に従いですか」
「女王陛下もまた」
「お母様がそうされた様に」
セーラは母のこともその話に出した。
「そうします。それでなのですが」
「はい、祖国殿ですね」
「こちらにお呼びしたいのですね」
「そうです。祖国殿と妹殿はまだでしょうか」
少し心配そうな顔になってだ。セーラは騎士提督達に尋ねた。
「共に臣民達に応えたいのですが」
「もう少しで来られると思います」
モンゴメリーがセーラに答える。
「ですから暫しお待ちを」
「わかりました。それでは」
セーラも応えるとだ。ここでだ。
そのイギリスが来た。妹も一緒だ。二人はそれぞれエイリス軍の軍服を着ている。やはり緑でだ。騎士の様な格好の軍服である。
そのイギリスがだ。妹共にセーラに敬礼してからだ。
そのうえでだ。こう言ったのだった。
「済まない、遅れた」
「少し港に行っていました」
「港にですか」
「ああ、ドクツに宣戦布告したからな」
それでだとだ。イギリスはセーラに話したのである。
「俺達も出撃の用意をしていたんだ」
「そうですか。貴方達も戦われるのですね」
「だってよ。祖国が戦わないとな」
「どうしようもないですから」
イギリスもイギリス妹もこうセーラに答える。
「今度の戦いも激しくなるんだろ?」
「ですから私達も是非」
「戦わせてもらうぜ」
「できれば女王陛下には後方にいて欲しいのですが」
「そういう訳にはいきません」
セーラはイギリス妹の今の言葉は断った。
そしてそのうえでだ。こう言ったのだった。
「女王である限りはです」
「戦うしかない」
「そう仰るのですね」
「はい、そうです」
女王である、まさにそれ故にだというのだ。
セーラは自分の祖国達に対してもだ。毅然としてこう答えたのだった。
「私は女王です。ですから」
「そうか。けれど本当にお願いするぜ」
「無理はなさらないで下さい」
二人は自分のその美しく、かつ責任感に満ちた上司に敬意を抱きつつだ。それ故に心から心配してだ。そのうえでこう彼女に言ったのだった。
「死んだら元も子もないからな」
「女王陛下は昔から無理をされることが多いですから」
「その通りです」
モンゴメリーもだ。ここでこうセーラに言ってきた。
「祖国殿と妹殿の仰る通りです」
「私は、ですか
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