ペルソナ3
1872話
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ったりするという相手はそう多くはない。
それだけに、誰が電話を掛けてきたのか想像するのは、そう難しい話ではない。
友近と有里はここにいるし、順平はついさっきまで一緒にいた。
ゆかりかとも思ったが、ゆかりもさっきまでここにいたのは間違いない。……今はもう弓道部に向かったけど。
眞宵堂の店主という可能性もあったが……そう言えば最近眞宵堂に行ってないな。
宝石とかを調べるにも、桐条グループに頼めるようになったし。
そんな風に連絡してきた相手の名前を見ると、そこに表示されているのは予想通り桐条だった。
有里と友近から少し離れた場所で、桐条からの電話に出る。
「もしもし?」
『ああ、アルマーか。昨日の今日で申し訳ないが、今日の……そうだな、午後5時か6時頃、寮に来られないか? ちょっと紹介したい相手がいるんだが』
桐条の言葉に、教室の時計に視線を向ける。
そこに表示されているのは、午後3時をちょっと回ったところ。
桐条が口にした5時という時間には、まだ十分な……それこそこれからはがくれに行っても問題ないだろう余裕はある。
「俺だけか?」
『いや、出来れば岳羽も連れてきて欲しい。荒垣は……可能であれば連れてきて欲しいが、こちらは恐らく無理だろう』
あっさりとそう告げる桐条。
実際、有里に事情を話す為に行われてたチーズフォンデュを食べる時にも荒垣は来なかったしな。
今回向こうが何を考えているのかは分からないが、それでもあの時の事を考えれば、荒垣が桐条の寮に来るとは思えない。
「一応メールで誘ってはみる」
『そうしてくれ』
「それで、今回は何の用事なんだ? 今、俺の近くに有里がいるけど、何もそれらしい事は聞いてないみたいだぞ?」
自分の名前が出たのが気になったのか、有里がこっちに視線を向けてくる。
それに何でもないと手を振りながら、桐条の言葉を待つ。
『ああ、有里にもこの件は知られてない。……本来ならもう少しゆっくり進める筈だったのだが、向こうがせっかちでな』
どうたら俺達に紹介したい相手がいるらしい。
……ついこの前有里が入ったばかりだと思うんだが、桐条の方にはよくこうも次から次に新人が入るな。
あくまでも個人として動いている俺達とは違い、このペルソナ世界でも屈指のグループ企業、桐条グループだ。
それこそ影時間に対して適性を持っていたり、それどころかペルソナ使いとして覚醒している者を探すのは、それ程難しい事ではないのだろう。
「とにかく、話は分かった。……じゃあ、5時か6時だな?」
『ああ、そうしてくれ。アルマー達にもその人物を紹介したいからな』
そう告げ、通信……もとい、電話は切れる。
にしても、俺に連絡をしてきたけど、有里には
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