ペルソナ3
1872話
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「な、なぁ。アルマー。順平の奴、何かあったのか?」
順平と話した友近が、俺の方に不思議そうな表情を浮かべつつ近づいてくる。
まぁ、その気持ちは分からないでもないけどな。
順平の様子は、いつにもましてテンションが高いのだから。
何をどうすればああなるのか、それは俺も知りたいところだ。
勿論、順平に何かあったのかを聞いても、教えるような事はないだろうが。
「有里は何か知らないのか?」
「知らない」
有里に聞いてみても、やはり知っている様子はなかった。
……となると、完全に意味不明だな。
自慢ではないが、順平と一番仲がいいのは、俺、有里、友近だ。
それで俺以外の誰もが、何故順平がここまでテンションが高いのかという理由を知らない以上、それはどうしようもないという事になるのは当然だった。
結局月曜日という、1週間の中で最も憂鬱と言われており、テンションが下がってもおかしくない日を、俺達は順平の妙なテンションに釣られるようにすごす事になる。
そう考えてみれば、何気に今日の一件はそんなに悪くなかった……のかもしれないな。
勿論ああいう順平と一緒にいるのは疲れるので、たまにであれば、という言葉が付くが。
ともあれ、月曜日の学校の授業も終わり……
「なぁ、はがくれ寄っていかねぇ? はがくれ丼を食いたいんだけど」
友近がそう言ってくる。
「へぇ、いつもはラーメンなのに、はがくれ丼ってのは珍しいな。俺はいいけど?」
「僕もいいよ」
視線を向けると、有里は全く問題ないと頷く。
……チーズフォンデュの時もそうだったけど、細身の割に有里はかなり食うんだよな。
いやまぁ、食った端から魔力として吸収し、実質的には幾らでも食う事が出来る俺が言うべき事じゃないかもしれないが。
「順平、お前は?」
そう尋ねる友近だったが、その言葉にはまさか断らないだろうという思いがあった。
実際、今まで何度かはがくれに一緒に行った事はあるが、大抵は断るなんて事はなかった。
それだけに、今回も容易く頷くと思っていたんだろうが……
「悪い、今日はちょっと用事があるんだ。すぐに帰らないと」
そう言って、軽く謝ってくる。
実際、時間がないというのは間違いないのだろう。
俺達にそう告げると、すぐに帰る準備をして教室を出ていく。
「順平がはがくれに行かないってのは、珍しいな」
驚きと共に友近が呟き、俺と有里は揃って頷く。
もっとも、順平が帰ったからといって俺達がはがくれに行かないという訳ではなく……そうして友近達と一緒に教室から出ようとすると、携帯が着信の音を伝えてくる。
ん? 俺に掛かってくるのは珍しいな。
基本的に俺に電話を掛けたり、メールを送
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