暁 〜小説投稿サイト〜
鋼の錬金術師 貴方を守りたい――12人の巫女と1人の神――
4
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
空間に戻った。
そうか、アルトもシレーナや俺と同じように人体錬成を………だからシレーナは「私と…あなた…は…同じ……」って言ったのか。
アルト「どう?人の過去に土足で入ってきて見た感想は?」
エド「アルト………。」
振り返るとアルトが薄暗いライトが当たってる場所に立ってこっちを見ていた。
俺は勘違いをしてたみたいだ、てっきりこいつがアルトだと思って居たがこいつは………
エド「お前は、誰だ?」
アルト「えっ?」


アルト「えっ?何言ってんの?私はアルトに……」
エド「お前はアルトじゃない。本物のアルトは何処だ?!」
俺の質問に偽アルトは驚きながらも、すぐに状況を理解して「ふふふ」と笑い出した。
アルト「凄いね、さすがは蠍座の巫女の心を溶かしただけあるね。
    そうだよ。私はこのスピルーンの持ち主じゃない、ただの守り人よ。
    本物アルトはこの先にある、氷の中で寝てるわ。」
偽アルトは、薄暗く光っている道の先にある小さな扉を指差しながら言っている。
守り人……あの紅色のコートを着た女がこの結晶を取ったことによってアルトと入れ替わったんだな。
アルトをこれ以上傷つけないために……。
エド「……アルトを守ってくれてありがとな。」
守り人「ッ?!!」
偽アルトにアルトを守り続けてくれた礼を言いながら俺はあの扉に向かって歩いて行った。
守り人「……蠍座の巫女が心をあいつに開いた理由が分かったかも。」
偽アルトはエドの背中を見ながら静かにそう言った。


*氷の間*

『ギィ……』
扉を開けて、中に入るとすぐにデッカイ氷があった。
氷の下にたぶん本物のアルトが体育座りをしてシクシクと泣いていた。
アルト「うっうう……なんで…」
エド「アルト……。」
泣いてるアルトにそっと近づき、声をかける。
アルト「エド……。」
涙をポロポロ流しながらアルトは俺の方を見る。
アルトの目線に合わせてしゃがむ。
エド「アルト……お前は親父の事や母さんの事の真実が知りたいんだよな?」
質問にアルトは下を向き何も答えずに頷くだけだった。
それでも俺はこれはアルトの返事だと思い話を進める。
エド「俺にもお前の親父や母さんの事は分からないが、お前の過去を見て一つだけ分かった事があったんだ。」
アルト「グスッ、分かった事……?」
下を向いて泣いていたが、親父の事や母さんの事を言うとこっちを向いてきた。


エド「お前の親父はお前の事を誰よりも大切に思って居た。
   真理で死にそうになったお前を、命と引き換えに助けたのもお前の親父だ。
   だから、親父を憎んだりするな!お前は親父に命を救われたんだ!」
俺の言葉に、考えもしなかった真実に、アルトは驚きを隠せない。
アルト「嘘……父さんは………私
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ