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空気を読まない拳士達が幻想入り
第9話 建築の覇王現る!?お前を倒すのは俺の弾幕だ!!
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「貴様、シン!!」

 其処に居たのは、かつて人里にて幻想郷支配を高らかに宣言した南斗聖拳のシンだった。
 怒り心頭で何時爆発してもおかしくないラオウをこれまた皮肉たっぷりな笑みを浮かべながらシンは見ている。

「何用だシン! 貴様に用などないわ!」
「ふん、そうはいかん。この土地は今この私が買い占めた。よって、この土地は今からこの私の物となる。故に、ラオウよ。お前の配下の大工達にはお帰り願ったところだ」
「何だと!?」
「シン、貴様何を企んでいる!?」
「決まっているだろう。この俺の目的は幻想郷を支配する事。その為の第一歩として、この土地に俺とユリアの住む宮殿を建築する事が目的だ」

 滅茶苦茶も良い所な話だった。よりにもよって博麗神社の跡地であるこの土地に宮殿を建てようなどと企んでいるのだから正気の沙汰じゃない。
 少なくとも、この土地の所有者の事を知っている者ならば間違いなく行う筈がない事だった。

「ちょっと待ちなさいよ! 何勝手な事言ってるのよ! 此処にはこれから私の住む神社を建てるのよ! 宮殿なんて建てられる訳ないでしょ?」
「ふむ、誰かと思えば以前に会った巫女か。此処は貴様の土地だったとは、知らなかったとは言え申し訳ない事をした」
「此処を知らないなんて、そんなんで幻想郷支配出来ると思ってる訳? 貴方幻想郷について無知過ぎるわよ」
「これは手痛い事だ。今後幻想郷について良く勉学しておくことにしよう」

 謝罪らしい言動を並べてはいるが、霊夢のあの威圧を一身に受けていると言うのにシンには全く気にした様子を見せていない。
 無知とは言え、あの博麗の巫女の威圧を受けても全く動じない所に、北斗や南斗の拳法家達の神経は凄まじいなぁと、魔理沙は心底そう思えた。

「ではこうしよう。此処に宮殿を建てる土地を献上してくれた暁には、宮殿内に貴様の神社を組み込むスペースを確保しよう。更には、月々の奉納代としてこれだけの額を賽銭として支払うつもりだ」

 そう言ってシンは霊夢に金額の掛かれた小切手を手渡す。それを受け取った途端、霊夢の目の色が変わったのを魔理沙は見逃す筈がない。

「どうぞ、宮殿なり城なりお好きな物をお建て下さいKING!」
「相変わらず施しに弱いなお前。それでも博麗の巫女かよ?」

 心底疑いたくなるがこれでも列記とした博麗の巫女なのだ。
 
「でしゃばるなシン!この地はこのラオウが先に建築すると決めた地。横入りは許さんぞ!」
「ふっ、何を言うか。資材も人員も居ない貴様に建築など出来る筈がないだろう。諦めてこの俺とユリアの愛の宮殿が完成するのを指を咥えて見ているが良い」
「何!ユリアだと!?」

 その名を聞いた途端ラオウとケンシロウが反応した。さっきも言ってたけど一体何者
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