暁 〜小説投稿サイト〜
空気を読まない拳士達が幻想入り
第9話 建築の覇王現る!?お前を倒すのは俺の弾幕だ!!
[3/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
言の中にちらほら聞こえた名前。
 ケン、そしてトキ。
 間違いない。あいつらの事だ―――
 バットは確信した。奴らも此処に来ていると言う事を。

「ちょ、ちょっと待ってくれよ。俺はそいつらみたいな胡散臭い拳法なんか使わないから。ってか使えないから。寧ろ俺もそいつらに被害を受けた側の人間だから」
「ほ、本当か? 本当にお前、胡散臭い拳法とか使わないのか?」
「使わない使わない。見た目通り極々普通の一般人だから」

 身振り手振りで自分がまっとうな人間だと主張するバット。その証明を受けて、少女は安心したのかほっと胸を撫でおろしている。
 どうやら彼女も相当被害に会った類なのであろう。
 同じ被害者でもあるバットは内心同情してしまった。

「なんか、君も相当ひどい目に遭ったみたいだね」
「あぁ、酷いなんてもんじゃなかったぜ。あいつのせいで香霖の所の品を借りれなくなったし、霊夢の奴には追い掛け回されるし、人里の修復は手伝わされるし、暫く本は読めなくなるし、もう散々だったんだぜ」
(ケンの奴・・・こんな女の子にまで何やってんだ? まさか、女の子相手に北斗神拳なんて使ってんじゃないだろうな? まぁ、あいつなら有り得ないとは言い切れないけど)

 内心酷い事を思いつつもバットは少女を見た。
 見た所何処も変わった様子のない普通の女の子に見える。まぁ、恰好が絵本や物語で言うところの魔法使いを連想させる服装なのが目に付くがそれ以外はごく普通に見える。

「えっと、とりあえずまだお互い自己紹介してなかったよね。俺はバット。日本のあべし町で会社勤めをする準備をしていたんだ」
「あたしは霧雨魔理沙ってんだ。そうか、バットもやっぱりケンと同じように異世界から幻想入りした口だったんだな」
「その、幻想入りって何? 後、さっき聞いたけど幻想郷ってのは、此処の事なの?」
「あぁ、此処は幻想郷って言って、まぁバットが居た所とは別世界って言った方が早いな」
「べ、別世界ぃぃぃ!!!」

 本日一番のカルチャーショックをバットは受けた。今まで胡散臭い拳法家と数々の騒動に巻き込まれてきたが、まさか今度は別世界などと言うSF的要素にまで巻き込まれてしまった事に心底驚きを隠せなかった。

「えぇ? ちょっと待ってくれよ。異世界? 何だよそれ! 何で俺異世界に来ちゃったんだ? 俺昨日は自分のアパートで社会人になる準備をしてただけだってのに!」
「そんなのあたしに聞かれても分からないんだぜ。大方紫の奴がすきまをいじくってた際にお前を落としちまったんじゃねぇの?」
「また変な単語が出て来た。紫って・・・まぁ人の名前だろうな。けど、すきまって・・・何?」
「う〜ん、上手く説明出来ないんだけど、とりあえず世界をつなぐ穴みたいな奴だよ。うん、きっとそう
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ