暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1871話
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 有里との会話を打ち切った桐条は、どこか落ち込んだ様子のゆかりに視線を向ける。
 まぁ、女としてシャドウに怖がられ、更には逃げられるというのは……思うところがあるのだろう。

「何よ、何で私ばっかり怖がられなきゃいけないのよ……私が何か悪い事した?」
「あー……ほら、元気出せって。別にシャドウに怖がられるってのは、そんなに悪い事じゃないだろ? それこそ、タルタロスを攻略する上ではメリットの方が多いと思うぞ」
「……本当に、そう思う?」
「ああ」

 実際、タルタロスを攻略する上で、いらない戦闘を避けられるというのは大きなメリットなのは間違いない。
 影時間というのは、別に無限に続いている訳じゃない。
 大体3時間から4時間程度……といったところだ。
 そうであれば、雑魚との戦闘をしなくてもいいというのは、大きなメリットだといえるだろう。
 もっとも、ゆかりのレベル上げをするという点においては、シャドウが出てこないのは困るんだが。

「ん? でも、15階のシャドウは普通に出ていたと思うが?」

 ふと、荒垣が何かを思いついたかのように、そう告げる。
 その言葉でゆかりと俺は15階での戦闘を思い出し、そう言えば……と頷く。

「けど、そうなると……低い階層、つまり弱いシャドウだけがゆかりを怖がる……ん? つまり、ゆかりが強いから、それを察知してシャドウが逃げていくとかか?」

 荒垣の言葉からそこまでを思いついて告げるが、その意見に待ったを掛けたのはゆかり本人だった。

「ちょっと待ってよ。強い相手をシャドウが避けるんなら、それこそアクセルはどうなるのよ? 自分で言うのも情けないけど、私とアクセルが戦った場合、私が勝つ可能性なんて、それこそ1%もないわよ?」
「……アルマー、そこまで強いんだ」

 ゆかりの言葉に、有里が驚きの視線をこっちに向けた。
 まぁ、俺が強いってのは否定しないが、そうなんだよな。ゆかりよりも強い俺を見ても、シャドウは普通に攻撃をしてくる。
 この点を考えると、俺の思いついた一定以上自分よりも強い相手には、シャドウは戦いを挑まずに逃げるという仮説は破綻するんだよな。

「となると、強さに関係なくゆかりを怖がっている? ……まぁ、その気持ちも分からないではないけど」
「ちょっと、アクセル。それはどういう事かしら? もう少ししっかりと教えてくれる?」

 ジト眼を向けながらそう言ってくるゆかり。
 そういうところをシャドウも怖がってるんじゃないかと思うんだが……いやまぁ、それを言えば恐らくもっと騒ぎが大きくなるだろうから、言うつもりはないが。

「いや、何でもない。俺の気のせいだった」

 取りあえず、即座にそう答えておく。
 だが、こちらの強さで判別している
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