悪魔のアグリーメント
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た。いくら闇の書が転生しようと、全ての時代でそいつはウイルスに対する抗体の如くこちらを待ち受け、確実に倒してくる存在……ギア・バーラー、ゴエティア」
「ギア・バーラー、ゴエティア?」
「ゴエティアはゴーレムの一種であるが故に、人間みたく寿命では死なないの。だからどれだけの時を経ても、闇の書に対するカウンターとして機能できた。何度も破壊されてきたことから闇の書もゴエティアの対策は考えていたけど……全て無駄だった」
「ゴエティアは強すぎたんだ。暴走してた闇の書が『絶対に倒せない』って諦めてしまうほどに、アイツは圧倒的だった。だから何故か途中から現れなくなっても、闇の書はゴエティアを恐れ、可能な限り目立たない主を選ぶようになったんだ」
ザフィーラ達の話を聞いて、今向かってきている私のクローンの中身がとんでもないってことはわかった。まぁ途中で現れなくなったのは、元の身体が何らかの理由で使えなくなったからやろう。そして……次に使われた身体が、サイボーグになった私のクローン……。
ヴィータ達も私そっくりの奴と戦うのは抵抗があるから、どうしても全力を出せなくなる以上、まさに私らを倒すために特化した存在やった。そして闇の書が恐れるほどの強さを持っているとなれば、今の魔法が使えない私らがゴエティアと戦って勝てる見込みは無いも同然。
闇の書の犠牲者達の憎しみが強いのは理解しとったつもりやけど、まさかここまで本気で私らを殺そうとしてくるなんてなぁ……。曲がりなりにも彼らを制御しとったカエサリオンやアルビオンがいなくなったことで、憎しみに歯止めが効かなくなったんやろう。敵だったはずの彼らの存在が私らにとってどれだけ大きな意味を持ってたのか、こんな時に思い知る羽目になるとは……。
「私らは味方はおろか、敵にすら守られていたんか……。もしアルビオン達が今も聖王教会におったら、ゴエティアが来るほどの事態にはならんかったのかもしれへんな……いや……もしそうなっていたとしたら、2年前のニブルヘイムでの決戦で私らは敗北しとった。あれは必要な戦いやったんや……でも……それが私らの命運を絶つことになるなんて思わんやろ……!」
『ターゲットを目視した。安っぽい言い方だけど、夜天の書の主と守護騎士には消えてもらわなきゃいけないんだ。……カナン、行くぞ。キャノン発射!』
その時、右眼の力が何の前触れもなくいきなり発動し、私の体感時間がスローになる。だがそれで見えたのは、なのはちゃんのSLBを彷彿とさせるような青色の砲撃やった。そして魔法が封印されたせいで防御魔法も飛行魔法も騎士甲冑も何も使えなかった私らは為すすべなく、その光に飲み込まれて身体がチリ紙の如く吹き飛ばされ、瓦礫の闇に落ちていった……。
『やっぱり契約の影響が
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