101部分:TURN10 アイドルレーティアその五
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TURN10 アイドルレーティアその五
「あれを破れば」
「オフランスはそれだけで敗れるな」
「はい。呆気なく」
「パリまで一気に進める」
「そうなりますね。ただ」
「ただ、だな」
「それだけではないですね」
ロンメルはマンシュタイン、その自分より年齢が一回り以上年上の親友の岩石の様な顔を見た。そしてそのうえでだ。こう彼に問うたのである。
「貴方にもお考えがありますね」
「わかるか」
「はい。先の戦いで我々はベルギー、オランダからオフランスに迫りました」
「シュリーフェンプランに基きな」
「あれは確かにいい計画ですが」
「だが二度そのまま使うことはな」
「幾らオフランスが平和主義に浸っていても馬鹿ではありません」
ロンメルもだ。オフランスは決して侮ってはいなかった。
「ですから。二度やるとです」
「簡単に見破られる」
「オランダやベルギーへの侵攻も絶対に必要ですが」
「そこから主力をオフランスに向けることはな」
「止めた方がいいですね」
「私もそう見ている」
実際にそうだとだ。マンシュタインはその厳しい顔で語った。
「それはしてはならない」
「ではそのことを」
「総統閣下に具申する」
実際にそうするとだ。マンシュタインは答えた。
「私のその考えをな」
「ええ、期待していますよ」
「人は不可能と思っていたことでもだ」
どうかというのだ。それでもだ。
「可能であることが多いものだ」
「その通りですね」
「マジノ線の攻略も然りだ」
「ですね。では今は北欧への出撃の準備に入りましょう」
ロンメルは話を進めてきた。
「そしてそのうえで」
「そうだ。我等の総統閣下の為に」
「我等のドクツの為に」
二人は共にだ。笑みを浮かべ合い言い合う。
「勝利をこの手に」
「栄光をこの手に」
こう二人で話すのだった。彼等はそのうえで出撃準備に入った。その頃。
ポーランドはふてくされてだ。リトアニアに電話をしていた。
「もーーー、超信じられんっていうか」
「ああ、負けたんだね」
「そうなんよ。あっという間だったんよ」
こうだ。そのふてくされた顔でリトアニアに電話で話していた。
「八個艦隊壊滅したんだよ」
「それでドイツさん達はだよね」
「そうそう。パーフェクトだったんよ」
「で、降伏して?」
「俺ドクツの国家の一つになったんよ」
「ううん、それはわかったけれど」
電話の向こうからだ。こう言うリトアニアだった。
「何かさ。今のポーランドって」
「俺が?どないしたん?」
「凄いお気楽なんだけれど。いつも通り」
「だってあれじゃね?悩んでもはじまらんっていうか」
実際にいつもと全く変わらない態度で言うポーランドだった。
「だからなんよ。俺は深刻
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