第29話 革命軍からの依頼
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、彼らが少女達を落札するだろうと予想される。それを阻止したいが、我々は天竜人と敵対できるほどの戦力を未だ保持していない。まだ組織は準備段階で作戦を行うような余裕がない」
革命軍にいる人材は、諜報活動や破壊工作がメインであり戦闘力は高くない者ばかりだと彼は説明する。だからこそ、戦うのに適した戦力である艦娘を頼ってのお願いだった。
天竜人の目的を阻止する。こちらの世界に何も分からないまま来てから、オハラの研究者達を仲間にして革命軍との関係も築いてきた今、少しずつだけれど世界の常識を学んで以前とは状況が変わった。
それによって、天竜人に手を出すという危険性を少しは理解しているつもりである。最終的には革命軍の世界政府を打倒するという目的に沿って敵対する相手ではあるだろうけれど、今はまだ早いのではないかと感じるようになっていた。
「なら、三人の少女を助けるためだけに天竜人と敵対する危険を犯すべきではない。この作戦を実行する機会では無いのではないか?」
非情な言い方だが、見知らぬ少女達を助けるよりも身近な人達の安全のほうが優先するべき事柄だろうと俺は考えている。だから少女達を見捨てて作戦は見送るべきだと意見する。するとドラゴンは、この少女たちを助け出す理由についての説明に入った。
「我々は世界政府打倒を目的にした同盟を組もうと、各方面から協力を得るために交渉を続けている。そしてアマゾン・リリーも交渉相手の一つだが、うまく事が進んでいない。彼女たちは独立性を重んじる民族であり、交渉が難航しているのだ。そこで、この誘拐された少女たちを交渉の切り札に出来ないかと考えている」
「つまりは革命軍の仲間を増やすために、この救出作戦を行うということですか」
「そういうことだ」
最近はゴール・D・ロジャーの処刑という出来事と、彼の残した言葉によって海が荒れていた。そんな海の治安維持活動が忙しくなったのか、それとも一向に成果の出ない調査に中止命令が出たのか、神威島にやってくる不審船は居なくなっていた。ということで、俺たちも補給の目処がストップしてしまって次の一手を考える必要がある時期たった。
それに革命軍の仲間を増やすためということは、今後は俺達の力になる可能性もある。敵は強大であるから仲間は多いほうが良い事は明らかだった。
手元にある成功報酬に目を向けて悩む。危険だけれど成功した場合のリターンが魅力的だった。横に同席していた加賀に目を向けると、無表情だがよく見ると目の奥からやる気十分だという感情が見て取れた。彼女は今回の依頼を受けるのには賛成のようだった。
妖精さんも依頼を受けましょうという考えを表すように、ウンウンと頷きを繰り返している。彼女たちの反応に俺は決意を固めた。
「わかりました。今回の依頼
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