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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百一話 ブラウンシュヴァイク公爵との決戦です。
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という事はありませんか?」
「陽動ならば、最初から攻めかかっているでしょうし、逆にあちらの前衛が陽動ならば、こちらは勢いを殺さずに攻め込んでくると思うの。」
フィオーナの予言は間もなく当たった。いったん足を止めていた敵は不意に動き始めたのである。

* * * * *
「・・・・・・・・。」
ベルンシュタイン中将は別働部隊2万余隻の指揮を任されて、後方から敵を襲おうとしている。彼にしてみれば、アステロイド帯の中の様相もわからないし、慎重に行きたいところだったのだが、ブラウンシュヴァイク陣営から叱咤を受けて、やむなく前進を開始したところだった。
(敵は数で劣っている。やがて前線を支え切れなくなって、後退する。そのタイミングで攻め込めば崩壊することは明らかではないか。)
彼は、そう思ったが、それを口に出すことはしなかった。代わりに、
「ここが、正念場か。」
という言葉が出てきたのみだった。

ベルンシュタイン中将の別働部隊2万余隻は敵の伏兵を警戒しつつ、慎重に進んでいく。
「前方に機雷多数!!」
「熱反応型の自動機雷です。」
幕僚からの報告にベルンシュタイン中将は顔をしかめた。
「マル・アデッタの再現というわけか。」
「は?」
「いや、何でもない。全艦停止!!」
全艦隊が一斉に停止を試みようとする。指向性機雷が触れる前に全艦隊停止することができた。ほっとする空気が艦橋に流れた。
「ミサイル群、接近!!十字砲火です!!」
突如オペレーターが悲鳴のような声を上げる。
「迎撃ミサイルを出せ!!いや、待て!!」
ベルンシュタイン中将がぞっと顔色を変えた。
「全艦隊、退避!!今迎撃ミサイルで撃ち落とせば、機雷群が飛んでくるぞ!!!」
「ですが、それでは!!我が艦隊は一方的にやられるだけです!!」
「やむを得ん・・・・ある程度の犠牲は仕方がないか・・・・全艦迎撃に徹しながら、この宙域を離脱せよ!!」
飛翔したミサイル群が迎撃ミサイルに撃ち落とされ、派手に爆発する。それに反応した指向性機雷が一斉に飛翔し、次々と別働部隊2万余隻に命中する。うろたえ騒ぐ艦橋から硬質ガラス越しに青い驟雨が見えた。
「敵の砲撃です!!仰角59度、4時方向から!!」
「違います!!俯角25度、8時方向からです!!」
「いや、正面からだ!!」
「違う、後方7時方向、仰角87度からも!!!」
オペレーターたちが慌てふためいて立て続けに違う報告を出す。だが、それらはすべて正しかった。ベルンシュタイン艦隊は360度から砲撃を受けていたのである。
「迎撃に徹しつつ、アステロイド帯を離脱することに専念せよ!!」
ベルンシュタイン中将はそう叫ぶしかなかった。全艦隊が翻弄されながらも応戦し、アステロイド帯を離脱しようと焦っている。同士討ちはなかったが
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