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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百一話 ブラウンシュヴァイク公爵との決戦です。
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る。彼女は我の強いところはなく、終始落ち着いた指揮ぶりで人の意見をよく聞いた。
 
 この時、別働部隊として派遣されていない艦隊は、前衛艦隊を除けばビッテンフェルト艦隊だけである。キルヒアイス艦隊、ティアナ艦隊、そしてバイエルン候エーバルトの艦隊は諸方に散っていた。
「ビッテンフェルト提督。敵の密集体形は私を集中的に攻撃するはずです。機を見計らって側面から突進、敵を分断してください。」
『了解した。しかし大丈夫なのか?わずか3万余隻の本隊で敵の8万隻を迎え撃つことになるぞ。』
「大丈夫です。6倍の兵力差までならなんとかやれますもの。」
にっこりしたフィオーナの顔に面食らった様子のビッテンフェルトだったが、次の瞬間大声で笑いだしていた。
『なるほど、それは頼もしいことだ。いいだろう、シュワルツランツェンレイターの本領を存分に発揮し、見事敵をぶち破って見せてやろう。』
流石に何もない宙域では6倍の戦力差は厳しいが、フィオーナの展開している宙域にはアステロイド帯が多く存在している。彼女はこれを存分に利用して敵を迎撃するつもりだった。

エリーセル遠征軍がアステロイド帯を背後にして布陣を完了したのは、ブラウンシュヴァイク陣営が接近してくる1時間前の事だった。


帝国暦487年12月28日――。

 ブラウンシュヴァイク公陣営とエリーセル遠征軍とはブラウンシュヴァイク星系本星よりやや離れたアステロイド帯付近で対峙した。

 ブラウンシュヴァイク公爵の総数はおよそ8万余隻。

 ブラウンシュヴァイク公爵率いる本軍は4万余隻、前衛にフレーゲル男爵ら血気にはやる若手貴族らの2万余隻を備え、吶喊陣形を構築している。さらに、ベルンシュタイン中将の2万余隻を別働部隊とし、迂回して遠征軍をあぶりだすこととした。

 他方、遠征軍の総数はおよそ5万余隻。

 フィオーナの直卒する本隊1万5000余隻、前衛にアレット・ディーティリア少将、ロワール・ルークレティア少将の合わせて1万7000余隻を備え、ビッテンフェルト艦隊1万4000余隻が友軍として脇備えを固める。


 エリーセル遠征軍とブラウンシュヴァイク陣営の戦いは、まず先鋒同士の衝突で幕を開けた。両軍が激しく激突したが、交戦30分で遠征軍は予定の行動に移った。
「そのまま敵を引き付け、アステロイド帯の中に退却よ。」
「艦の距離を保ち、整然と隊列を組んだまま、全艦隊後退。」
アレット・ディーティリア少将とロワール・ルークレティア少将の2名が退却を始めた。
「逃がすな!追え!!」
「一気に距離を詰め、敵を打ち砕け!!」
貴族連合軍の先鋒は勢いを得て速度を上げて追いすがった。
「わずか30分足らずで退却とは、脆くはありませんか?」
アンスバッハ准将がブラウンシュヴァイ
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