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東方仮面疾走
3.Nの疾走/もう一人の探偵にして整備士
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ぁ」
「こいつがいないと、ドーパントの事件を追えねーんだよ」
 出た。ドーパント。
「前から気になってたけど、何なんだぜ?そのドーパントっての?」
 翔太郎は諦めたようにため息をつくや、パソコンをいじりだした。そしてある画像を見せてきた。USBメモリ?
「今、この幻想郷にはこんなのを売り撒いてる奴がいる。ガイアメモリっつって使った人間を超人にしちまう」
「超人?何の能力もない人間でもか?そんなのあるわけないんだぜ。そんなのがあるなら魔法使いはお払い箱だぜ」
「確かに普通に考えたら信じがたいけど‥‥」
「さっき、本物に襲われたろ?」 
 先ほどの化け物のことを思い出すと、あながち嘘っぱちじゃないと思ってしまう。
「‥‥‥つってもなぁ」
 そういい、翔太郎はレイヴンの方をジトッとした目で見た。そしてまたため息をつく。
「こいつこうなると点で動かないんだよ。飯も食わずにひたすら車と対面だからな」
「じゃあ、どうすんのよ?」
 待つしかないだろ?と呆れながら言われてしまった。確か、二時間前に持ってきたって言ってたわよね?マジで?
「そうだ、霊夢!今日うちチームの集まるんだよ。霊夢も来か?来るよな!じゃあ後で迎えに行くぜ!」
「だから、朝早いからあまり。あ、やっぱいいわ」
 もう目が『来させる』と語っている。顔には『断固拒否』と書いてある。断固拒否したいのは私の方だ。
「なんだ?博麗山に行くのか?」
「‥‥‥私は行きたくないんだけど魔理沙がね」
「‥‥‥俺も似たような経験があるぜ。チームの刺激になるからって」
「「ハア」」
 さっきのレイヴンのことしかり、本当翔太郎とは何かと話が合うかもしれないわ。苦労人と言う意味で。













「で、二人とも行くんだって?」
 霊夢も魔理沙も帰り、二人のみになった車庫でレイヴンはフランのFDを調整し、翔太郎は自身のS2000へ腰掛け事件の資料を再び読み直していた。
「ああ。こりゃ、一波乱あるな」
「‥‥‥‥やっぱり?」
「だろうよ。フランがFDを最後に見せてきたのだって先月だ。さらに向こうには咲夜だっている。とてもじゃないがわざわざ金かけて見せに来る意味がない。考えられることは咲夜じゃあ仕事が追いつかないってことだ。しかも、今日中で仕上げろだろ?ならそのまんまどっか攻めにいくってことだ。紅魔攻めにいくなら何時も通りでいいだろうし、だとしたら答えは後一つ。博麗山への挑戦だ」
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