一発ネタ
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「狹霧司令官ッ!!」
副長の叫びと共に、狹霧と呼ばれた女性は閃光に包まれた。
「第一次移民船団が壊滅しただとッ!?」
海軍省にいた東郷長官は思わず叫んだ。
「はい……」
「……圭子さんとも連絡が着かないのか?」
「……残念ながら……」
「……狹霧達にどう説明したらいいんだ」
東郷長官は椅子に深く座り込んだ。
「長官、移民船団は他星域にすべきでは? 既に第二次移民船団が出航しています」
「駄目だ、これは帝の意向だ。他星域への移民は最終的だ。それと第二次移民船団には第三艦隊の他にも第四艦隊、第五艦隊を護衛につけろ」
東郷長官は秋山参謀長にそう言った。
「ところで狹霧はそろそろ戻ってくるはずだな?」
「はい」
「……久しぶりの日本や」
呉基地に到着した艦隊から一人の司令長官が降りてきた。
「やぁ狹霧。俺が海軍長官に復帰したせいで移動させてしまったな」
「いえいえ、楽しい三年間でしたよ」
「兎も角辺境艦隊司令官の三年間の任務は御苦労だった」
東郷長官は挨拶をそこまでにして狹霧に三年間に何が起きたかを話した。
「……カスケードブラックホールですか……(復活篇やん……)」
「あぁ、無くなるのだよ。この日本が、俺達が守り抜いてきた日本が……」
東郷長官は夕日に包まれた街並みを見ている。
「そのために狹霧、お前が必要なんだ」
「東郷長官、買い被り過ぎですよ。自分は家族達を養うためにまだ軍にいるだけです」
「……お前は必要なんだよ狹霧。お前なら必ず移民船団司令長官をすると言って圭子さんは第一次移民船団に乗り込んだ」
「ッ!?」
東郷長官の言葉に狹霧は驚いた。
「お、桜花は……それを知っているのですか?」
「ただいま」
「……何で帰ってきたの」
三年ぶりに雪風を出迎えたのは雪風を父とは認めない子ども達だった。
「てめぇが……てめぇが辺境艦隊司令官なんかするから圭子母さんが死んだんだぞッ!!」
「止めろ飛龍ッ!!」
狹霧を殴ったラスシャラとの子ども――飛龍を母親であるラスシャラが止める。
「止めるな母さんッ!! こいつのせいで桜花は……」
「……圭子母さんは生きているッ!! 俺が探しだしてやるッ!!」
口から出た血を拭いた狹霧は子ども達にそう言った。
そして雪風は決断した。
「東郷長官、第三次移民船団司令長官の任務、やらして下さい」
「……お前なら引き受けると思ったよ。ちなみに俺は第四次移民船団を直接率いる」
狹霧の言葉に東郷長官は笑う。
「船は用意してある。
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