第28話 不穏な空気
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情報を引き継いだ後、ゆっくり休んでくれ」
「了解しました」
キビキビとした動きで敬礼をした後、提督室から出ていった加賀の姿を見送りながら俺は考えを深める。これから、自分たちはこの世界でどのような立ち位置を取るべきなのか。
この世界を牛耳っているという海軍と世界政府とは敵対するという運命が、オハラの件で決まってしまった。それは決定事項だろう。
それから、その後に世界政府を倒すという目的を持つ革命軍とも同盟を組むことに決まったので、余計に世界政府とは敵対する事は確定となった。
だがしかし革命軍から伝えられた情報で、世界政府がいかに巨大な組織なのか改めて理解させられた。この世界で頂点に立っている組織てあり、加盟国も百数国以上にのぼる数があるらしい。海軍も世界政府の指揮する軍事組織であるということで敵の数は膨大だった。
世界政府は世界の平和のために存在していて、指揮下の海軍も「絶対正義」の名の下に治安維持活動を行っているという。だがしかし、その実態は原作知識から、それからオハラの件を目の当たりにして信じることはできなかった。それに世界貴族という絶対悪も存在していることから、彼らと敵対するとこに躊躇はない。
けれど動くのには今しばらく準備が必要だろう。着々と悪魔の実による艦娘の建造は成功して戦力は増えつつあり、戦闘も連戦連勝ではあるものの完璧には遠いだろう。もっと仲間の数を増やして戦力を増強し準備を整える必要があると俺は強く感じていた。
だからこそ、今は世間に我々の姿を出来るだけ隠して注目されないようにしながら準備を進めていくことが大事だと感じていた。つまりは、現状を維持することが大事だということ。それが我々の今後の行動方針だった。
しかし、俺の考えていた予定は大きく変更せざるを得なくなった。なぜなら、世界はゴール・D・ロジャーの処刑によって大きな変革が起こってしまい、海が非常に騒がしくなる事態となって、大日本帝国海軍を名乗る我々も問答無用で変革に巻き込まれる事になったからだった。
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