第4話 ヘイデリオンとユアルク
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ブルーの片胸当てを露わにする。
それに呼応するように、タロウもボロ布のマントを翻した。その胸に巻かれたメタリックレッドの片胸当てが、光を浴びて煌めきを放つ。
「――装星」
やがて、その呟きと共に。片胸当てから広がる光の粒子に包まれ、ユアルクの全身はメタリックブルーの外骨格に覆われてしまった。
フルフェイスの鉄仮面越しに、ユアルクは鋭い眼光で、獲物と化した教え子を射抜く。
「装星ッ!」
――それは、タロウも同じであった。片胸当てを中心に広がる光の粒子は、彼の全身をメタリックレッドの外骨格で覆い尽くしてしまう。
彼らは互いの素顔を仮面に隠したまま、腰から光刃剣を引き抜き対峙する。もう、戦いは避けられない。
コスモアーマーを纏った2人はマントを靡かせ、一気に剣を振りかぶる。蒼く発光するタロウの剣と、翡翠に輝くユアルクの剣が、火花を立てて激突した。
互いの叫びが重なり合い、それと同時に剣が交わる。首を狙って放たれた一閃を斬り払い、腹部を狙うカウンターを、手首を返して持ち替えた光刃で受け流す。そんな一進一退の剣戟が、絶えず続けられた。
やがてタロウがユアルクを蹴り飛ばし、泉に転落させる。浅い水辺に転がり落ちた蒼い騎士は、水飛沫に紛れて光線銃を撃ち放った。
――その光弾が、タロウの脇腹を掠めた時。泉に飛び込んだ彼の光刃剣が、蒼海将軍の光線銃を断ち切る。
銃身を斬られた光線銃はただの鉄塊と成り果て、ユアルクは咄嗟にそれをタロウに投げ付けた。
タロウは、それを光刃剣で切り落とす。――その一瞬の隙を突き、今度はユアルクが体当たりを仕掛けてきた。
さらに激しく水飛沫が上がり、足を取られたタロウは仰向けに転倒してしまう。視界を水に覆われ、ユアルクの姿がぼやけていた。
その隙に蒼海将軍は光刃剣を構え、タロウの首筋に当てようとする。降伏を迫るために。
――だが、そんな甘さが動作の遅れに繋がっていた。ユアルクが光刃剣を手にすると同時に、タロウは巴投げの要領で彼をひっくり返してしまう。
そこからいち早く身を起こした彼は、体勢を立て直そうとしたユアルクに飛び蹴りを放った。泉の外まで吹っ飛ばされた蒼い騎士は、なんとか立ち上がるが――その瞬間、光線銃の連射を浴びてしまう。
「く……!」
――タロウはこの1年、前線から離れていた。そのブランクがありながらも、戦いの腕はまるで衰えていない。
否、その1年を持ってしても差を埋められないほどに、彼の戦闘力は抜きん出ていたのだ。自分を遥かに超越した教え子の力に、複雑な感情を抱きつつ――ユアルクは銃撃を受けた胸を押さえ、後方に飛び退いた。
「だが、諦めるわけにはいかん……シュテルオンッ!」
ユアルクは険しい表情を
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