デアイ
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そこにいたのは1人の少女だった。
「……ハヤタ、その子は?」
俺がそう言うと
「それがなぁ……。」
ハヤタが言うに、家に帰ろうとして歩いていたら、道の向こうからこの子がふらふらとよってきたらしい。
「ふ〜ん、てことはその子迷子か?」
「だとは思うが、口きいてくれなくてよぉ……。どっから来たのかも、名前もわかんねえんだよなぁ。」
「へえ、お前人当たりの良さが売りなのにな。」
「そなの?自分じゃわかんないけど。」
こいつとは何故かなんでもない会話でも楽しめる。そんなことをやってると、少女がすっげートテトテ歩み寄ってきた。(変な表現ですまない)
「ん、なんかお前が気になるみたいだな」
だったら。
「なあ君、名前は?」
俺がそう言うと彼女は俺の服の袖をつかんで、
「ココラ」
「へえ、ココラちゃんか。」
少し話を聞いてみたところ、字は心に桜でココラ(心桜)といい、なぜ自分があんなところをさまよっていたのかはわからない、とのことだ。
「おれにはなんも話してくんなかったけど。たぶんお前を気に入ったんだな!」
「…そうか、まいいや。じゃ、なんか思い出すまで少し一緒にいてやろうか?」
俺の提案にハヤタは、
「そうだな。このまま1人にはできないよなあ。」
「よし、じゃあ…。」
そういって俺はココラに向き直り、
「しばらくの間、一緒によろしくな。」
そういって頭を撫でると、ココラが笑った。…笑うとなかなか可愛いな。
「うん、よろしくね、おにいちゃん。」
……一応。俺は小さい子におにいちゃんと呼ばせて喜ぶロr…コンではない。はず。
そういえば。
「ハヤタ、これからどこ行くんだ?ココラ連れてけるとこ?」
「ああ、まだ言ってなかったか。大丈夫、ココラちゃんも行けるとこ。」
「そいつは結構。で?どこ?」
「それはな……」
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