最終章:夢を追い続けて
第60話「ようやく」
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訳だ。」
「今回もそのために?」
「そうね。...今回は、少し動きがあったから割りと有用な情報です。」
楯無さんは千冬姉と向き直り、手に入れた情報を話し始めた。
そして、一通り聞き終わり...。
「...ようやく、重い腰を動かしたか。」
千冬姉は、待ちくたびれたと言わんばかりにそう言った。
...話の内容を簡潔に纏めれば、いくらかの国がISを宇宙開発に用い始めたのだ。
「元々そういう用途なのだから、さっさとそちらへ方向転換すれば良かったものを、過去に囚われ続けおって...。」
「上の人は皆頭が固いですからねぇ。目の前の損を何とかしてなくそうと躍起になりすぎてるんですよ。ワールド・レボリューションのように、先の事を考えたりしないと。」
呆れたように話す二人。...いきなり会社の名前が出て少し驚いたのは内緒だ。
「幸い、ISに使っていた技術は他にも活かせる。...ワールド・レボリューションもAIの技術やPICの技術を活かしたゲームを作っているからな。」
「VRゲームでしたね。...ちなみに、そこの所どうなの秋十君。」
「お、俺!?...あまり詳しくはないけど、大人も子供も楽しめるようなものらしいです。PICの技術から仮想世界での飛行プログラムを組み込んで、AI...チヴィットのデータも使って相当大きい規模になるらしいです。」
メディアからは学習型AIやフルダイブ型のVRは危なくないのかなどと色々言われているが、ひとまずそういった方針で行く事は聞いている。
詳細は知らないけど、大体こうだったはず...。
「っと、話が逸れたな。話を戻そう。...ISが宇宙開発に使うとなれば、どのような影響が出てくると思う。」
「まず第一に、これは方針を変えなくても起こる事ですが...ISに認められる人が増えるでしょう。それも男女問わず。この事で、いくつかの機関がなぜ動かせるのか調査に出るでしょう。」
「そうだな。事実、既にISに認められた者がいる国は、躍起になって原因を調査している。主にアメリカとドイツだな。」
ラウラがいるドイツと...なんでアメリカが?
...って、そういえば銀の福音のパイロットがアメリカ所属...。
認められていたのか。
「折角宇宙開発に向けた方針がぶれ、またしばらく膠着状態...ですかね。」
「おそらくな。...まぁ、その方が私達も動きやすいが。」
そんな執着した思想だからISに認められないんだがな。
ISは空を翔ける意志でなくとも、純粋たる想いがあれば認めてくれる。
“誰かを助けたい”、“共に歩みたい”などと言ったものでもいいらしい。
...白の受け売りだけどな。
「私としては早いこと秩序を安定
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