最終章:夢を追い続けて
第60話「ようやく」
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「放つ瞬間に半分ほど潰して良く言うぜ...。」
せめて一矢報いようとして四重之閃を放とうとしたのだが、その寸前に千冬姉に肉迫され、本来四連撃な所を二連撃に減らされた。
おまけに、その二連撃もあっさり回避と防御で凌がれた。
そしてその後の反撃を俺は防げずに喰らって終了だった。
「桜に使っていた技だからな。初見であればやられていた。」
「まともに見た事ってなかったはずじゃ...あっても記録だけのはず...。」
なのに、たったそれだけで対処か...。千冬姉ならおかしくないか(思考放棄)。
桜さんも二重之閃であっさり相殺してきたからな...。
「うーん、冬姉には敵わないなぁ....。」
「私に勝とうなど、まだまだ早い。」
マドカも今のを見て、まだまだだと思ったようだ。
「簪ちゃん...。」
「...何?」
「私達、まだまだね...。」
「...うん。」
端っこでは、同じく見ていた楯無さんと簪が遠い目になっていた。
...とりあえず、暗部の当主としては俺達を基準にしない方がいいかと...。
まぁ、“裏”の人間ですらない人に劣っている事に思う所があるかもしれないけど。
「かんちゃんもお嬢様も皆もお疲れさま〜。飲み物とタオル持ってきたよ〜。」
「いつの間に...。」
「秋兄と冬姉が試合してる最中だよ。」
本音はいつの間にか席を外しており、飲み物とタオルを人数分持ってきていた。
...うん。運んでいる時凄くふらふらしてるから見てて不安になる。
いや、実際はちゃんとバランスを保っているようだけどさ。
「いやぁ、久しぶりだね〜。会社は忙しかったのー?」
「俺達に回される分は相当少なかったが...それでも忙しかったな。」
グランツさんやハインリヒさんは目に隈が出来ていた。
...ちゃんと寝てるのだろうか...?
「久しぶりな所悪いけど、私はこれから着替えて当主としての仕事をしてくるわ。」
「あ、お姉ちゃん、私も手伝うよ。」
楯無さんはそういって持っていた武器などを戻す。
「それじゃあ織斑先生、失礼します。」
「ああ。...もう、教師ではないのだがな。」
「こちらの方が呼び慣れているので。」
楯無さんが道場から出ていき、それに簪や本音、虚さんがついて行く。
「当主としての仕事...なんだ?」
「更識家は暗部としての仕事もあるが...現在は主に情報収集だ。世界のな。」
「世界の...って...。」
「情勢が乱れているからな。様々な場所から情報を集めて整理。それを各国...更識家の場合は日本とロシアに伝えているな。」
今は知っていなければ不味い知識
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