最終章:夢を追い続けて
第60話「ようやく」
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ば隕石とかに対処するため。束さんはそう言っていたし、こういった武力を鍛えるのも間違いではない。」
「...間違いではないんだけど...発展のさせ方を間違えたんだよね。」
「軍事利用にスポーツ...そりゃあ、怒るよね。」
ましてや“兵器”として扱われたからな。
ISは束さんにとって子供のような存在。
それが本来の用途とは違う使われた方をすれば誰だって怒るだろう。
「...っと、それは分かってる事だから別にいいか。ところで...。」
「...ようやく一段落...って所だね。博士の会見も終わって、監視の目はまだあるものの風当たりは少しマシになったかな。」
「後処理も大体終わったからなぁ...。」
俺達も手伝って後処理系のモノは大体片付いた。
アミタさんとキリエさんは未だに学園の方の後処理が残っているため、まだ帰って来れていない。...そういや、千冬姉も更識家に荷物を運んでからすぐに学園に戻っていったっけな。
「一段落ついたなら、私達も一端帰れるかな?」
「多分ね。ボクは帰るも何もここが家みたいなものだけど。」
この会社には、会社となる建物のすぐ近くにマンションがある。
一部の社員やシャル達はそこで暮らしている。
ちなみにこのマンション、会社設立の少し前に買い取った物だ。
基地はあっても帰る家が当時はなかった俺達も使っていた。
...今は帰れるようになったけどな。
「とりあえずもう少し様子見だね。」
「落ち着いたのなら、今度は桜さん達を止めるために土台固めをしなくちゃな。」
やる事はまだまだある。
その分野で俺ができる事はごく限られているが、それでもやらなくちゃいけない。
立ち止まっていては、決して天才には追いつけない。
「....久しぶりに見たが、でかいな...。」
「まぁ、あれでもお嬢様だからねー。」
一週間後。俺達は更識家の屋敷に来ていた。
やはりと言うべきその広さに、俺は初見ではないが少し圧倒されていた。
「....ん?戻ってきていたのか。」
使用人に案内されていると、ある奴と出会った。
「...何してるんだ?」
「千冬姉の所にいても何もできねぇから、適当にな。」
一夏...兄さんは頭を掻きながらそういった。
皆を洗脳していた時のようなあくどい性格は完全になりを潜めていた。
「...すっかりやつれたね。」
「あれだけ現実叩きつけられたら思考だってまともになる。...いや、本当に後悔しているし、未だに自分を赦せない。」
「逆にのほほんとしていたら跳び蹴りをかましていたよ。」
マドカもそんな大人しい兄さんに毒気を抜かれていた。
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