第一部 ケイオスクルセイダーズ
名状しがたい幕間の物語のようなもの
19.謎解きはランチの後で
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正論だ。そう言えば、調理などそう言う職に就く人は髪は短くするのが普通なのだと聞いたことがある気がする。肩まで伸ばした丞一の髪が引っかからないわけがない。
「確かにそうだけど、どうする?」
「そうね〜‥‥‥‥‥あ、いっそのこと切っちゃいましょう!バッサリと」
「はい?」
「髪切っちゃえばいいのよ。そうすれば問題ないわ。それに年頃の男の子がいつまでもそんな女の子みたいな髪型するんじゃありません」
ごもっともである。丞一の髪は前より少し伸び肩から肩甲骨まで伸びていた。さらに少し中性よりの顔立ちもあり女の子と言われれば女に見えるだろう。黙っていればだが。
「というわけで、さっさと座りなさい。ほら、頭動かさない」
「て、姉さんが切るのね」
「何か不満?これでもお嬢様方の散髪は私の仕事なのよ」
「いやね、これ俺のアイデンティティ!特徴!イメチェンにもほどがあるだろ!と言うわけで却下の方針に」
「なりません。ふふ、弟を弄り、いや恰好を整えてあげるのも姉のつとめなのよ♪」
「今弄るって言いかけたよな!って、ちょっ!ストップ!俺の側に近寄るなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ドォォーーーーン!カチコチ‥‥
時を止めて数十分。
「はい。出来た」
「‥‥‥」
変ではなかった。伸びていた髪はバッサリ切られ、何故かハネっ毛となっていた。前の中性っぽい顔立ちから好青年を思わせる顔立ちとなっていた。よくもまあ、髪型一つで変わるもんである。丞一自身もいやがってはいたものの帽子が似合いそうで内心悪くないと思っているまでもある。
「気に入ってもらったようで何よりだわ」
「‥‥‥‥勝手に心読まないでくれ」
気恥ずかしさでそっぽを向いた。
「まあ、ありがとう。おかげで散髪代が浮いた」
「ええ、どう致しまして。──────さて、働くわよ」
午前 9:30〜10:30
丞一は朝食の皿洗い等の片付けと洗濯。咲夜は各部屋の掃除をする。
(姉さんめ、俺が男ってこと忘れたな。いや、忘れてたとあって欲しい。まさか、わざと女性物の洗濯しろというわけあるまい)
(‥‥‥‥やっぱ、私が洗濯の方がよかったわね。今からいっても遅いだろうし。まあ大丈夫でしょう。そんなことで変態行為する度胸がないでしょうし)
午前 10:30〜11:30
丞一はフランとの遊び相手。咲夜は美鈴に処断を下してから昼食の準備へ移った。
「やっぱり曹操先に倒すとモチベーション下がって中華統一とかどうでもよくなる!」
「じゃあ、曹操はラスボス。魏を先に倒した方が勝ちで」
「さて、なにを作ろうかしらね。とりあえず、ピザで良いかしらね。パーティー料理としてはうってつけでしょう」
午前 11:30〜午後 0:3
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