第二話 それぞれの事情
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にそんな時が来る。
男の社会って、元女だった自分は頬が引きつるのを耐え、なんとかやっている。
異性の会話って生々しく聞こえる気がするのは自分だけか?
まあ、いいや。慣れたし。
今生を話そう。
私は、僕を経て、私に戻った。
だけれど、何故か学ランを来て、舎弟を引き連れて昼間から町を闊歩している今をどう説明すれば良いのだろう。
私が生まれたのは、なんだかもう面倒なほどに柵に縛られた旧家。
どこもかしこも雁字搦めのその家には、またしても面倒な決まり事があって
私は男となる事に。
いやまあそれは良いとして。
付き人という名の舎弟が居るのは如何なる事か。誰でも良いから説明求む。
純和風の日本家屋に在住の現在、ヤのつく自由業さんでもないのに、町1つ牛耳ってるのって一体どんなんなんだ。
中学に上がるが、未だに実家の職業が掴めない。
というか、1つに絞ってない。
たぶん、地方統治が一族だけで成り立ってしまう。
それ程に優秀な人材を輩出して来たと言えば良いのか、2世、3世を作ったに過ぎないと言うべきか。
いや、こと『雲雀』に関して後者はない。
優秀でなければ喰い殺される。それも一族に。
これほどまでに弱肉強食を一族内で繰り広げるところはあっただろうか。知らないだけであったのかもしれない。
茶菓子食べながら見ていたけど、リアル昼ドラは願い下げだ。
中学に上がる頃には、この仕来りにも慣れてしまった。慣れるって怖い事だったんだなぁ。
でだ、(とりあえず今の)問題はここからだった。
それは僕が現在所属する委員会。
委員会とは名ばかりの、実際は町のお役所ですか? そうですか。な(一応学校の)機関。
その名も、『風紀委員会』
『風紀』
なんだか『雲雀』が法であると言っているようだ。こわやこわや
確かに、前の人生でもあったよ。風紀委員会。でも、こんな仕事なんて絶対してなかったはずだ。
今目の前に山と積まれた書類を捌いている。書類を捌くくらいは委員会ならしていただろうけど、
かれこれもう3時間は机にかじりついて。決して遅いわけじゃない。斜め読みでそれだ。どんだけ〜
次から次へと持ち込まれて来るんだ。さっきから、どんどん、どんどん
魂抜け落ちそうだ。
中学生にして早くも過労死の心配をしなきゃならんとは、全く、ふざけんなよウガーーー!!
治水工事に関する資料と、予算の報告書をその辺に投げ捨て(絶対風紀の仕事違う!)(しかもふざけた予算組みやがって。こんなの小学生でも気付くわ!!)
近くで書類を纏めていた側近の名を呼ぶ。
「......草壁」
「委員長、如何なさいました?」
書類に
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