第135話
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リーゼロッテの言葉を聞いてある事が気になったエステルは不思議そうな表情で訊ねた。
「私が遊撃士協会を辞めると知ったレマン自治州の遊撃士協会本部の上層部の人達がわざわざ私に遊撃士協会を抜ける事を思いとどまらせる為の説得に来たのよ。で、交渉の結果”特別措置”として、遊撃士は”副業”として私の手が空いている時でいいから、遊撃士協会に協力するという事になったのよ。しかもランクは辞めた時のランク―――A級のままでね。」
「ゆ、遊撃士が”副業”で、手の空いている時でいいから遊撃士協会に協力していい事で、しかもランクはA級って……!」
「ったく、そのガキが持っている”許可証”の件といい、本部の連中は何を考えていやがるんだ?」
「……それだけ、彼女に遊撃士協会を抜けて欲しくなかったのだろうな。カシウスの旦那が……S級遊撃士が一人脱会するという出来事もあったから、もしかしたらその件も関係しているかもしれんな。」
リーゼロッテの話を聞いたアネラスは信じられない表情をし、呆れた表情をしたアガットの疑問にジンは複雑そうな表情で答えた。
「ええ、そちらの”不動”の言う通りよ。レンの父親―――”剣聖”カシウス・ブライトが抜けた穴は私に補って欲しかったらしくて、説得するのに随分と骨が折れたわ………」
「あの不良親父はどれ程人に迷惑をかければ気がすむのよ……」
「ハハ……まさか本当に父さんの件も関係していたとはね。」
リーゼロッテの説明を聞いたその場にいる多くの者達が冷や汗をかいている中エステルはジト目で呟き、ヨシュアは苦笑し
「……………………………」
(オリビエ………)
僅かに辛そうな表情でリーゼロッテを見つめているオリビエの様子に気づいたミュラーは複雑そうな表情をした。
その後リース達はメンバーを編成し、リース、エステル、ルーク、ティア、リシャール、ユウナ、フィー、リーゼロッテのメンバーで探索を再開し、そして終点に到着した。
〜光迷宮・終点〜
「あ……!」
次の星層へ行く転位陣を見つけたエステルは声を上げた。
「どうやらあれがこの星層の出口のようだな。邪魔者が現れない今の内に中に入った方がいいんじゃ―――」
そしてルークが提案をしたその時!
「………待って下さい。」
「みゅっ!?凄い邪悪な気配がするですの〜!?」
「ええ………しかも相当な力の持ち主ね。」
リースが制止し、ある気配を感じ取ったミュウとティアはそれぞれ警告し
「へ………みんなどうしたの?」
リース達の様子に気付いたエステルは首を傾げて尋ねた。
「………間違いない。これは冥府の匂い………どんどん強くなっている………」
「なっ………!?」
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