第135話
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の様子を見て安堵の表情で溜息を吐いたアネラスはある事を思い出して少女に問いかけた。
「ん。わたしの名前はフィー。フィー・クラウゼル。二つ名は”西風の妖精”。」
「うふふ、誤解も解けてお互いの事も解ったし、”西風の妖精”―――いえ、フィー、だったかしら?早速で悪いけど”ビジネス”の話をしてもいいかしら?」
少女―――フィー・クラウゼルが名乗るとレンがフィーに話を持ち掛け、レンの様子にその場にいる多くの者達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「ビ、”ビジネス”って……」
「このガキは……」
「レンちゃ〜ん……」
「うふふ、レンはどんな”ビジネス”をするのかしら?」
我に返ったロイドは困惑の表情をし、アガットは厳しい表情でレンを睨み、ティータは疲れた表情で呟き、ユウナは興味ありげな様子で見守っていた。
「……”ビジネス”の内容は?」
一方フィーは動じておらず、冷静な様子でレンに問いかけた。
「貴女がこの”影の国”から脱出しようとしているレン達の探索、戦闘を含めたあらゆる活動に協力する事。報酬は様々な施設を含めたこの拠点―――”庭園”を貴女も使える事と、”影の国”からの脱出方法が見つかった時、必ず貴女にもその方法を教える事。それでも足りなければ、”影の国”から帰還した後レンのポケットマネーで貴女の言い値の”報酬”を支払うわ。これでどうかしら?」
「…………ん。今の状況を考えたら、当面の拠点や施設の確保と脱出方法を知る事だけで十分。」
「うふふ、”契約成立”ね。あ、ちなみにレンの正体とかを黙っていてほしい”契約”も結びたいから、その件に関しては後で相談させてもらっていいかしら?」
「ん、いいよ。―――――そういう事だから、今後はわたしも貴女達の探索に加勢するからよろしく。」
レンとフィーのやり取りを見たその場にいる多くの者達が冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中フィーは静かな表情で協力を申し出、フィーの申し出を聞いたその場にいる多くの者達は再び冷や汗をかいた。
「こ、この腹黒妹は……別に協力してもらわなくても、”庭園”を使う事や脱出方法を教えてあげるのが当然なのに、何でわざわざそんな事をするのよ……」
「まあまあ。レンの行為も彼女―――フィーにとっては意味がある行為でもあるよ。」
「な、なんか”詐欺”みたいな”取引”だな……」
「ハハ……まあ、猟兵のあの嬢ちゃんからすれば”天敵”の遊撃士達に囲まれている状況なんだから、レン嬢ちゃんの取引だったら安全の確保やこの世界からの脱出を確実にできるから、本人にとっては意味のある取引だと思うぜ?」
「クスクス………ねえねえ、レンは目の前で猟兵と取引したけど、猟兵を雇う事を法律で
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