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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第一話
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海に人が浮いてるんだし。




「とりあえず、落ち着いたようだし…此処は船でもあるから、行きたい街があれば良かったらそこまで送るのだけど…」


「え……」


アンジュの唐突な言葉に少し戸惑ってしまう。
確かに船だから当たり前なお言葉ですけど……正直全然街について分からないし、それにいざ街に行っても元の世界に帰れる訳でもないし……でも、今それを言っても信じてもらえる事は……無いよね。


「……?どうかしたかしら…?」


「ぁ、いえ…その……気持ちは嬉しいんですけど……僕、自分の名前以外の事は上手く分からなくて…」


不思議そうに此方を見るアンジュにとりあえずそう答える。
一応、間違ってはない。


「……それってもしかして」


「……そうかもしれませんね、お嬢様」


すると、三人が何か深刻そうな表情をし、アンジュの後ろからカノンノとロックスさんの声が聞こえた。
……?どういう事だろ…。
そのままアンジュは此方を見ると、口を開いた。


「――あなた、もしかして記憶喪失なのかしら…?」




……あるぇー…?





アンジュの言葉と同時に後ろのカノンノとロックスさんが深刻そうな表情のまま此方を見ている。

記憶喪失、か…何か歴代ディセンダーと同じ扱い受けてるような……。
……でも、今はそう言うしかないのかな。


「…はい、多分……そうみたいです」

「そう。なら仕方ないわね。記憶の無い状態でどこかの街に出したら、それこそ危険ですもの」


僕が頷いて答えると、アンジュは溜め息を一つ漏らしてそう言う。
そして、少し考える仕草を見せると何か思い付いたように、アンジュは僕を見た。


「……そうね。なら、記憶が戻るまでこのギルドで働かない?働いてさえくれれば、ちゃんと衣食住ついた待遇をするわよ」


「…え……」


アンジュのその言葉に僕は当然だが、彼女の後ろのカノンノとロックスさんも驚いた表情をする。


「そ、そんな……でも…」


「そ、そうだよ!アンジュの言うとおり、一緒に働いてみない!?ギルドは基本、何でも屋だから、もしかしたら依頼場所で何か思い出すかもしれないし!」


「そうですね。お嬢様の言うとおりです。それに、その方が何も知らず街に出るよりは安全だと思いますよ」


畳み掛けるようにカノンノとロックスさんがそう言葉を出してくる。

ここまで言われると逆に断れないよなー…。


「……もしかしたら僕、スッゴく弱くて使えないかもしれないよ…?」


「あら、それを決めるのはアナタじゃなくて、私達よ。ここは実力とかじゃなくて、結果で物を
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