ペルソナ3
1868話
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する為に、取れる手段は全て取るといったところか。
俺達は別にそこまで有里を必要としている訳じゃないんだけどな。
戦力的には、ゆかりと俺、それともし何かあった時の為に荒垣がいれば十分だし。
「……そう、ですね」
一瞬有里が俺の方に視線を向ける。
それに、お前の好きにした方がいいという思いを込めて、頷きを返す。
それを見て、覚悟が決まったのだろう。
有里は、やがて小さく頷く。
「じゃあ、桐条先輩達の方に協力します」
「本当か!?」
意外そうな声を上げたのは、桐条。
まさか、本気で自分達に協力してくれるとは思っていなかったのだろう。
正直なところ、俺もそう思わないでもない。
有里は俺達と一緒に行動したいといい、どうにかしてそれを説得して桐条達のパーティに入れるようにする……と、そんな風に考えていたのだ。
だが、実際にはこうして俺達ではなく、桐条達を選んだ。
有里の性格から考えれば、桐条と幾月の出したメリット……いわゆる進学やら就職やら、報酬やらに惹かれたとは思えない。
「有里、何でまた桐条達に協力しようと思ったんだ? いや、俺としてもそっちの方がいいと思ってたんだが……かなり予想外な選択だったから、不思議に思ってな」
「だって、アルマー達に協力するとなると、この寮にはいられないんでしょう?」
その言葉に、微妙に嫌な予感を抱く。
これは、念動力が教えてくれた危機か!?
……一瞬そんな風に思ったが、当然そのような理由ではないのは明らかだろう。
つまり……
「それだと、引っ越すのは面倒だし」
「……あー……」
予想通りの言葉が有里の口から出て、何と言えばいいのか迷う。
いや、有里らしいんだけどな。
「それに、受験勉強とか就職活動をしなくてもいいのは楽そうだし、就職してもそこまで大変そうじゃないし」
うわ、有里の性格だと桐条達の条件では引き受けないと思っていたんだが、そっちに惹かれたのか。
いやまぁ、有里のように受験勉強とか就職活動とかしなくてはいけない身としては、桐条と幾月が出した条件というのはかなり魅力的なものだとは思うんだが……まさか、といったところだな。
かなり予想外だったのは事実だ。
まぁ、だからって文句がある訳じゃない。
ここで正義の味方とかなら、そんな裏取引は正しくないとか言う奴もいるんだろう。
だが、生憎とシャドウを倒せるペルソナ使いの素質を持った人間というのは、非常に少なく、希少価値がある。
である以上、桐条達の条件というのは決して汚くはない……と、そう思う。
「なるほど。有里が自分で望んで桐条達の方に行くのなら、俺からは別に何も言う事はないな」
別に桐条達の方に行ったとしても、俺達と敵
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