ペルソナ3
1868話
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戦いに巻き込むんだから、まさか部活という名目だからってただ働きをしろとは言えないか。
……いや、もしかしてこれは、俺達という存在がいたからなのか?
もし俺達がいなければ、特別課外活動部は無償奉仕も同然だった可能性がある?
まぁ、どのみち特別課外活動部から報酬が出ようと出まいと、別の勢力の俺達には特に関係ない事なんだし。
ただ、報酬という言葉にゆかりを見る。
俺と一緒に行動しているゆかりだが、そこに報酬は出ない。
いや、一応タルタロスの宝箱から得た現金は渡しているので、全くの無報酬という訳ではないのだが……それでも、報酬は宝箱次第となってしまう。
勿論普通にコンビニのバイトとかをするよりはかなり割がいいのは間違いないのだが……ただ、コンビニのバイトは命を懸ける必要がないのに対して、タルタロスでは命を懸ける必要がある。
一応炎獣の護衛を付けていても、やはり命懸けのバイトと考えると報酬はかなり少ないだろう。
ましてや、あの死神が姿を現せれば、護衛の炎獣1匹程度、時間稼ぎくらいしにかならないだろうし。
「ちなみに、アルマー達の方は報酬とかは?」
「あー……ない事はないが、少なくても桐条達の方が報酬はいいと思うぞ」
「……なるほど」
俺の言葉に、有里はいつも通り気怠げな表情を浮かべつつ、頷きを返す。
「どうだろう? 勿論報酬だけではなく、戦闘で使う装備や消耗品の類もこちらで用意する。また、君に必要かどうかは分からないが、月光館学園を卒業した際、大学に行くのであれば全面的にバックアップするし、就職するにしても桐条グループで雇えるようにする」
これだけを聞けば、桐条グループに就職が決まったも同然なんだから、誰でもそっちを選びそうだな。
実際このペルソナ世界で桐条グループはかなりの規模を持つグループ企業だ。
それこそ、桐条グループのどこかに就職出来れば、間違いなく勝ち組であると言える程に。
ましてや、ペルソナ能力という特殊な能力を買われての就職である以上、出世とかも普通に入社する者達よりも大分有利だろうし。
勿論ペルソナ能力を買われて就職した以上、シャドウ関連で何か問題が起これば真っ先に危険な場所に行かなければならないといった風にもなるだろうが。
「それと、その……何だ」
桐条の言葉に何かを考えている様子の有里に、幾月が口を開く。
「こういう権力の使い方はどうかと思うけど、もし特別課外活動部に入ってくれるのであれば、成績の方とかでもある程度優遇は出来るよ」
成績を優遇出来る。
その言葉を幾月が口にした瞬間、桐条の表情が微かに歪む。
桐条本人は、成績を優遇するという事をあまり好ましく思っていないのだろう。
……まぁ、俺達という存在に有里を取られないように
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