第2章
戦闘校舎のフェニックス
第19話 修業の成果
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自信をつけさせる。おまえはおまえが思ってるほど弱くないってことをな」
真っ直ぐ真剣な眼差しで言い切る明日夏に俺は少しだけうつむく。
そしてすぐに明日夏と向き合う!
「わかったよ! やってやるぜ!」
決心を固めた俺は『赤龍帝の籠手』を出現させる。
「ブースト!」
『Boost!!』
籠手の宝玉から音声が鳴り響き、俺の力が高まる。
「行くぞ!」
それを確認した明日夏は刀を逆手持ちに変えて斬りかかってきた!
「ぐっ!」
咄嗟に籠手で刃を止める。
そして、すぐさま後ろに跳ぶと、明日夏が蹴りを放ってきた。
「よく避けたじゃねぇか」
「そりゃ、さんざん、おまえに痛い目にあわされたからな!」
とにかく、倍加中は重い一撃を受けると、強化が解除されちまう。
ここは、明日夏に言われたように、力が高まるまで逃げに徹する!
「なら、どんどん行くぞ!」
刀を通常の持ち手に変え、ナイフも取り出した明日夏は容赦なく斬りこんできた!
刀、ナイフの斬撃をなんとか避け、時折打ち込まれてくる蹴りや裏拳もなんとか避ける。
『Boost!!』
その間にも、着々と俺の力が高まっていく。
『Boost!!』
何回目かの音声が鳴ったところで、明日夏は攻撃の手を緩めた。
「ストップだ。そこで倍加を一旦止めろ」
「お、おう」
『Explosion!!』
いまの音声は力の増大を一旦止め、一定時間の間だけ、強化の状態を維持できるようになった合図だ。
こうすることで、ダメージなどによる強化の解除をある程度気にせずに強化の状態を維持したまま戦えるわけだ。
「ところで、いまのおまえは何回力を増大させた?」
「えっ?」
正直、避けるのに必死になっていて、数える余裕なんてなかった。
「次からはちゃんと数えておけよ。最適な回数で倍加を止めることを意識しておけば、ある程度体力を温存できるからな。ちなみに、いまのおまえは十二回パワーアップした状態だ」
十二回!?
その回数に俺は内心で驚愕していた。
力の増大も際限なく行われるわけじゃない。
トラックに例えるのなら、俺がトラックで、増大した力が載せている荷物。
荷物がどんどん倍になっていけば、トラックは速度を出せず、やがて止まってしまう。
つまり、力が増大しすぎると俺の体に負荷がかかり、やがてそれに耐えられずに倒れてしまうということだ。
そして、修業が始まる前、俺はここまでの力の増大に耐えられなかったはずなのである。
「わかるか? おまえにもちゃんと修業の成果が現れて
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