暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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Invitation;挑戦
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相手の思惑は分かった。
その傲慢とも捉えられかねない余裕を支えるに値する、圧倒的な実力も。
―――ならば、乗ってやろうじゃないか。
密やかに闘志を高まらせつつ、こちらを見つけて近寄って来ようとするニコを手で制する。
その手で自分の体力バーから、対戦に関するあらゆる設定を司る《インスト・メニュー》を呼び出す。軌跡すら見えそうな速度で素早く操作。
直後、鋭い警告音とともに、その場にいる全員の目の前に小さなウインドウが現れた。
英文のメッセージは、《バトルロイヤル・モードに招待されました イエス/ノー》と読める。このフィールドを一対一の《通常対戦》から、観戦者を含めた《バトルロイヤル》モードへとチェンジするという確認ダイアログだ。
弾かれたようにこちらを見る紅いアバターの姿が視界の端に映ったが、こればかりはいちいち説明している時間はない。無言で頷いた黒雪姫の意志を感じ取ったように、少女もまた首を縦に振ってイエスボタンを押してくれた。
あとは少年のほうだけだが、と意識を前に向けたが、こちらは全てを内包したような底知れない笑みを浮かべながらボタンを押そうとしているところだった。文字のほうも理解できるような形になっているかどうかは窺えないが、どういう趣旨のものかは感じ取ったようだ。
小さな指先が宙空の一点に触れる。
静寂に満ちた数秒に続き、いきなり視界のあらゆるデータ表示が消失した。直後、視界左上に全回復した自分の体力ゲージが金属音とともに降りてくる。他の二人のゲージは、右上に縮小して表示される。そして残り時間も四〇〇秒となり、ラストに【FIGHT!!】の炎文字が浮かび、爆散した。
これでこの場は、誰も彼もが戦いあう闘争の場となったのだ。
だが、紅衣の少年は動かない。こちらの動向を見るというよりは、しばしの時間をこちらへ与えるようなものなのだろうか。端から一対一対一ではなく、一対二を定義しているところがどこまでも舐めている。
だが互いの実力差をかんがえみると、それも仕方がない。大人しくここはニコと合流する方向性がいいだろう。
素早く戦況を見据えた黒雪姫は、ホバーで移動を開始する。真っ赤なデュエルアバターも同じ結論に至ったのか、相手に気を配りつつもこちらへ駆け寄ってきた。
「おい……、おい、ロータス!どーなってんだコレ?どーゆー状況だよっ?アイツが相手か?なんだあの姿?」
エメラルドのアイレンズを不審げに歪ませ、ニコは小声で矢継ぎ早に詰問する。校舎が消え去るまで相手の姿を見てもいなかった身としては仕方がないのかもしれない。
混乱する彼女に向け、まずは落ち着けと手で制しながら、
「手身近に言うぞ。私と協力してアイツを倒せ……というのが、アレのオーダーだ。さっきの事から
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