暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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Invitation;挑戦
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考えると、心意込みで、というな」

「はぁ!?ウソだろおい!こっちゃレベル9だぜ??その二人がかりをあんなダミーアバターで――――」

そこで。

喚いていた少女のアバターの口がバチンと閉じた。

そこから連想したのだろう驚愕の事実を。黒雪姫がそんな傲岸で傲慢な方針に拘泥していない事実に。

「まさか……そこまで、なのか?」

喘ぐようなその言葉に、明確な答えは必要ない。その代わりのように黒雪姫は積み重ねるように淡々と事実を上塗りしていく。

「今のところ、武器を出していない。完全な近距離物理型。だが三次元機動と踏破力、そして真に瞠目する敏捷性でそれをカバーしている。ノーモーションからいきなりブッちぎるから、目で追うのもキツい。おそらくはそれが彼奴のウリだろう。スタイルはあの手のヤツに典型的なヒット&アウェイ。あの速さと合わさっているから、油断していると瞬く間に削り取られるぞ」

「ま、待て待て。素手格闘(ステゴロ)だと?近接特化のお前にか?」

露骨に四肢剣を見ながら訝しむニコに頷きを返す。

「動体視力がズバ抜けている。まるで()()()()()()()()()()()かのようだ。反撃の太刀の全てを紙一重で回避(イベイド)されるか、軌道を狂わされた。弾幕での物量で圧し潰す貴様のような戦法(スタイル)なら別だが、狙撃手(スナイパー)にとっては天敵に近い。瞬間的に時速数百キロを出せる小柄な人間など、当たる方が事故だぞ」

「マジかよ……」

信じがたいように首を振るニコ。実際、黒雪姫も明確な言葉にして、今まで戦っていた相手がどれだけ常識から逸脱しているか分かるような気持だった。悪夢以外の何物でもない。

「……レイン、貴様はあまり心意技は使うな」

「役不足とでも?」

「違う。私と貴様が連携などできる訳がなかろう。かといって、呑気にリズムを確かめ合うような練習時間を戦闘の中で見出せる相手でもない。ならば役割を単純明快に線引きしたほうが、いっそのことこんがらからないだろう?幸い、近接の私に対するような遠距離最大火力(キサマ)だ」

「前向きなのか後ろ向きなんだか分かんねぇ分析だなぁ、おい。だが、いいんだな?あたしのスコープは小綺麗にお前だけを避けちゃくれねぇぜ?」

ブレイン・バーストにおけるチーム戦――――タッグマッチでも、フレンドリーファイアは存在する。しかも、今のモードはバトルロイヤルだ。タッグを組んでもいないスカーレット・レインの攻撃に当たれば、体力バーは容赦なく吹っ飛ぶだろう。

そして、ニコの言葉の端々に隠しきれない緊張が滲んでいるのには、他にも理由がある。

すなわち、レベル9同士の対戦にしか適用されない
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