第一話
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い。
私が魔女だった時、心のどこかで願っていました。
独りは寂しい、と。
姫になっても、伴侶や子は居ても、独りにかわりはありませんでした。
女子高生だったあの時は、共に居たいと思う人にはもう、共に居る人が決まっていてどうする気も無くなってしまいました。
願って叶うなら。
次は一緒が良いと。
恋仲でなくとも、友達や、仕事仲間であれたら良いと。
形なんてなんでも良かったんです。
私の心は、もう独りにはならないから。
あの人の幸せを願うだけで、心がいっぱいで、一人だなんて感じないから。
どんなに短い人生でも、一番幸せでした。
でも今度があるならと願ったのは、欲が出たんです。久しくありませんでしたけれど、随分と大きな欲でした。
私が、『僕』と改め、ようやく中学に上がった頃、やっと出会えた。
花舞う樹の下で、涼しげな顔をした恋しい人に。
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