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勇者にならない冒険者の物語 - ドラゴンクエスト10より -
始まりのジュレット1
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チョウキもジアーデも姿が無いのを確認すると、一つため息をついて酒場を後にしようと中程まで歩いた所で、ウェディのウェイトレスにシャツの袖を引張って止められた。
少し驚いて振り向く彼に、ウェディのウェイトレスは楽しげな声色で恐ろしい事を口走る。
「言伝です。人が話をしている間に勝手に手続きをしに行くとは何事だ!帰ったら説教してやるから先に冒険者の宿に帰っているがよい!だそうです」
「あー・・・。チョウキさんね・・・」
それと、とウェイトレスは更に楽しげに、
「素直に武闘家になってたら前衛任せられるから許すにゃ!他の職業!特に旅芸人なんて中衛職選んでたら狼牙突きお見舞いしてやるから首を洗って待ってるにゃ!ともおっしゃっておりました」
ニコッと満面の微笑み。
引き攣るバルジェンに、更に追い討ちをかける。
「ジアーデを怒らせたくなかったらお詫びにかいしんバーガーとビールを用意しておくにゃ。なかったらバルジェンの大切な所をガブッと噛み付いて使い物にならなくしてやるから心しておくにゃ!ともおっしゃっておりました」
「大切な所ってどこさ!?」
恐ろしい所を想像して内股になるバルジェンの様子に、ウェディのウェイトレスは満足したのか、手にしたお盆に乗っかっている料理と酒を配膳するためにそそくさと行ってしまった。
残されたバルジェンは、不安で一杯の顔で酒場を後にする。
そして、酒場を出て数歩あるいた所で重大なことに気付く。
・・・・・・宿までの道って、どっちだったっけ・・・?
「とりあえず、上の階層だったよな、歩いてれば・・・わかる・・・よな」
ああ、脚が重い。どうせ記憶もないんだしこのまま迷子を理由に逃げ出してしまおうか。
しかし当てなどあるはずもなく、道もわからない町でうろうろしても何の仕事にも繋がらないだろう事を思いえがき、諦めて宿を探すために広場の脇の大階段を登り始めた。
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