第5章:幽世と魔導師
第131話「協力体制」
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、司が念話をしていて黙り込んでいたからか尋ねてきた。
さて、シーサーさんの助力はしばらく見込めないとして……。
「……あ、そうだ。アリシア、蓮さんに連絡を取ってくれ」
「あっ!そっか、蓮さんも式姫だったね!」
そういうや否や、アリシアは御札に霊力を込めて念話を試みる。
彼女は剣の腕では僕や恭也さんを上回る。毛色が違うから一概には言えないが。
だから、協力できたら相当な戦力となってくれるはずだ。
……いや、もう既にどこかで戦っているかもな…。
=out side=
「シッ!」
京都にて、蓮が繰り出した一閃に、妖が倒れる。
大門があり、霊術を扱う家系もいるからか、京都は他の県よりも妖の数が多い。
逃げ惑う悲鳴もそこらかしこから聞こえていた。
「道を通っていたら時間の無駄ですね。失礼……!」
そういって蓮は跳躍し、家などの屋根を走る。
妖に襲われている人を見つけたらすぐに駆け付ける算段だ。
―――きゃぁあああ!?
―――うわぁあああ!?
「っ!あそこですか……!」
逃げ惑う人々も、逃げている内に追い詰められて一か所に固まってしまう。
そうなれば余計に困惑と悲鳴が大きくなる。
それを聞きつけた蓮はすぐさまそちらへと向かった。
「これは……!」
駆け付けた先では、逃げ惑う人々とそれを襲う妖が入り混じっていた。
蓮はすぐに駆けだし、鞘から刀を引き抜く。
「っ………!!」
霊力で身体強化し、凄まじいスピードで人々の間に入り込む。
「はっ!」
一太刀、二太刀と妖を切り裂き、目の前の一般人を飛び越え、背後の妖を斬る。
人の間を抜け、襲い掛かる妖のみを上手く切り裂く。
蓮の刀は脇差なため、上手く間合いを計らなければ一般人に当たる。
だが、蓮は上手く使いこなし、適格に人々の間を縫いながら妖のみ切った。
「……ふぅ……」
刀を鞘に戻し、息を吐く蓮。
目につく限りの妖は全て斬り、人々は妖が消えた事にしばし呆然としていた。
「な、なにが……?」
「早く警察の方がいる場所へ!急いでください!」
説明している暇も、守り切れる自信もない。
そのため、蓮は声を張り上げて人々にそういった。
「っ!」
ギィイン!!
「きゃぁっ!?」
再び現れた妖に、蓮は咄嗟に刀を抜いて攻撃を防ぐ。
そのいきなりな出来事に、短い悲鳴が上がる。
「早く!」
攻撃を受け流し、返す刀で切り裂きながら蓮は催促する。
その瞬間、誰かが怯えたようにその場から逃げ出す。
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